『踊れトスカーナ!』
1998年イタリア映画 95分
監督:レオナルド・ピエラッチョーニ
脚本:レオナルド・ピエラッチョーニ ジョヴァンニ・ヴェロネージ
出演:レオナルド・ピエラッチョーニ ロレーナ・フォルテーゼ 他
イタリアの陽気なラブコメ。トスカーナの小さな田舎町で会計士をやってるレヴァンテ(レオナルド・ピエラッチョーニ)の家に間違ってスペインのフラメンコダンサーたちがやって来て、泊めてあげる間にその中の一人カテリーナ(ロレーナ・フォルテーゼ)と恋に落ちる。
飛んで火に入る夏の虫って感じで非常に都合のいい話なんだけども、楽しい。何と言ってもいいところなんだこの街が。ひまわり畑もきれいだし。スペイン人のダンサーたちもきれいだし。ペネロペ・クルスみたいだし。
しかし変なところはかなり変。昔一回見てたということを、この変さで思い出した。例えばレヴァンテは実家暮らしなのだけど、妹セルバッジャ(バルバラ・エンリーキ)は当たり前のようにレズビアンだし、変な絵描いてる弟リーベロ(マッシモ・チェッケリーニ、意外とイケメン)もぶっ飛んでる。そして鬱陶しい女友達カルリーノ(トスカ・ドアクィーノ)、「ピリピ~」のウザさもこれあんまり見ないくらいのレベルです。
だけどそこに何か黒いものが覗くか、というと全然そんなこともなくて、あくまで楽しさを彩るための変さ。深みがないと言っちゃえばそれまでだが、まあ良く出来てるし、何より楽しい。無責任な観光客みたいな気分になれる。海外旅行、あんまり興味も無いけど、行くとそりゃ楽しいんだろうよ、と思わされる。結局、こういうのをちゃんと考えられたら仕事にも役立つんだろう。
それにしても、ここまで割り切った娯楽作なのに、監督・脚本・主演が同一の人っていうのも珍しい。もっとアート方面に傾きそうなもんなのに。やっぱり陽気なお国柄だからかしら、とか思ってしまう。
思いを伝えられないままカテリーナが去ってしまった翌日。
自転車で仕事に向かうレヴァンテに、
家から外に出ない謎の老人ジーノが声をかける。
ジーノ「昨日、彗星を見たか?」
叫んで声を返すレヴァンテ。
レヴァンテ「いいや」
ジーノ「俺は見たぞ。頭の上を通り過ぎて行った」
レヴァンテ「カテリーナも行ってしまったよ」
ジーノ「心配するな、また帰ってくるさ。…7万年後にな」
レヴァンテ「楽しみだ。期待してるよ!」
★★★★☆☆☆☆☆☆