『タワーリング・インフェルノ』
1974年アメリカ映画 165分
監督:ジョン・ギラーミン
脚本:スターリング・シリファント
出演:スティーヴ・マックイーン ポール・ニューマン 他
サンフランシスコの新名所、138階建てのグラスタワーで起こった火災のパニックを描く。「チャイナ・シンドローム」と同じようなテクノロジー不信が一つの大きなテーマなんだけど、70年代ってそういう時代だったのかな。
いわゆるグランドホテル形式で現場に居合わせた人たちそれぞれの関係や愛などが描かれる。が、そんなの泡くらいにしか見えないような現場の混乱。高層階のパーティ会場にいた人たちは一人ずつゴンドラで隣のビルまで運ばれることになるのだが、最後もう時間がないってなったときゴンドラに群がる人人人。互いを蹴落とし、挙句ゴンドラごと落ちちゃう様は「蜘蛛の糸」みたい。あと最後、火を消すにはビルの給水タンクを爆破するしかないってなってそうすることになるのだが、火だるまのまま水に押し流されて落ちて死ぬって人がいた。なんとも業の深い死に方だ。
あと印象に残ったのが、社員のダン(ロバート・ワグナー)とその秘書のエピソード。周りには付き合ってること秘密にしてる二人で、残って情事の最中に火災に巻き込まれる。「私たちの関係は、これで永遠の秘密ね」か何か言って女は飛び降りるんだが、これもイヤな死に方だなぁ。でもホテル火災とかってけっこうあるんだろうな、こういうの…。
それにしてもどうやって撮影したんだろうと思う。ストーリーより、実際に撮れるかどうかの方が重大問題だったのでは。グラスタワーの模型みたいなの見ながら脚本作ったのかもしれない。
生存者救出の立役者となるのが消防士のオハラハン(スティーヴ・マックイーン)。名前の響きの間抜けさはともかく、アメリカのこういう映画には彼のようなスーパーヒーロー的な人が必ず出てくる。でも日本でこういう事故起こったら誰がこの役割を果たすんだ?織田裕二?
友人を失い、失意のダグ(ポール・ニューマン)。
ダグはビルの設計者。
ダグ、ビルオーナーのダンカン(ウィリアム・ホールデン)に、
ダグ「…あと何人、死ぬだろうか」
ダンカン「……」
ダグ「人々が働き、暮らす、安全なビルのはずだった。コストを削るなら床材にすりゃあよかったんだ!」
ダンカン「いいか。たとえビルの建築資材を置き換えたとしても、それは建築主である私の権限だ。私は建築基準に従っただけだ!」
ダグ「またそれか…」
ダンカン「?…」
ダグ「いつも建築基準を言い逃れに使うんだな。天井裏を見てきた…(語気強まり)ダクトは防火処理なし!防火扉はないし、散水器もダメ!電気系統は最適だよ、発火するのにな!」
ダンカン「……」
ダグ「僕は監視を怠った…(怒りをにじませ)あんたや、あの娘婿と同罪ってわけさ!」
去りかけるダグ、振り返って、
ダグ「人を殺したんだぞ!」
ダンカン「……」
★★★★★★★☆☆☆