『アメリ』

2001年フランス映画 122分

監督:ジャン=ピエール・ジュネ

脚本:ジャン=ピエール・ジュネ ギヨーム・ノーラン

出演:オドレイ・トトゥ マチュー・カソヴィッツ 他


これもまた仕事の参考になりそうなので。


学生の頃見たのを思い出す。フランス語を取ってたからか、周りの人々はみんな好きと言ってた気がする。私は当時からピンとこなかったけど、今改めて見てみてもやっぱり変な映画。可愛いとかおしゃれとかいう以前にとても変。これ、その前提を押さえてないとまるで分かんない話じゃないかい?少なくとも「クレーム・ブリュレの表面を割るのが好き」っていうアメリに「あー私もー」と共感する映画ではない。


人との接点を持てないまま成長した女の子アメリ(オドレイ・トトゥ)が、風変わりな人々との出会いを通して外へと一歩踏み出す話。ディテールを重ねに重ねていくから、脚本としては結構冗漫。そういうところがエスプリってものなんだろうか、やっぱり見ていて本筋から乱される感じがある。独特の文法があるというか。


Nが特徴的。そして、ダイアナ妃の事故死が一つのモチーフになっていて、そこがかろうじて現実との接点になっている。ここは結構意図的な作戦としてやってる部分で、巧い。


細かいところだけど、昔、地下鉄で働いてた癖が抜けず、未だに夜中こっそりと庭のローレルの葉に鋏で穴を開けてる爺さんがいい。あと、カフェでジョゼフ(ドミニク・ピノン)とジョルジェット(イザベル・ナンティ)をくっつけるエピソードもいいし、ドワーフの世界旅行写真もいい。写真に写る謎の男が単なる修理屋だったっていうのもいい。あと、街にプロンプターがいるというアメリの想像も面白い。


しかしこれ、ニノ(マチュー・カソヴィッツ)が同じノリの男でホント良かったね、って話だ。そしてアメリもまあ可愛かったから良かったね。これ不細工だったらかなりえげつないホラーだよ。


   部屋で見つけた古い宝箱を持ち主だった中年男に返したアメリ。

   その男の語りを聞いて、晴々と外を歩く。

N「アメリは突然、世界と調和がとれたと感じた。すべてが完璧、やわらかな日の光、空気の香り、街のざわめき…。人生はなんとシンプルで優しいことだろう。突然、愛の衝動が体に満ち溢れた」


★★★★★☆☆☆☆☆