『スクリーム』

1996年アメリカ映画 111分

監督:ウェス・クレイヴン

脚本:ケヴィン・ウィリアムソン

出演:ネーブ・キャンベル スキート・ウールリッチ 他


カリフォルニアの田舎町を舞台に、覆面の連続殺人鬼に翻弄される高校生たちを描くスプラッター・ホラー。wikipediaには「ブラック・コメディ」とも説明してあるが、ここからコメディの要素を読み取るには、結構高度なリテラシーが必要なんじゃないかと思う。


実際一度見ている。でも、内容を全然覚えていなかったのは、たぶん私自身がこの映画の持つメタな意味を十分理解できてなかったため。今だって、完全に分かっていると言える自信はない。ただ、この映画に出てくる高校生たちは本当に映画偏差値が高くて偉いなぁ、というのだけは分かるようになった。ホラー映画のパターンを解説しながらそれになぞらえられていくシーンとか、まるで高校生クイズに出てる子たち(笑)のよう。


そしてこれを書いたケヴィン・ウィリアムソンさんはそれを上回るホラーマスターなのだろう、知識を惜しげもなく繰り出してくる脚本にはただもうすごいなぁと思うだけです。ラスト、犯人が分かるところとかもニクい。楽しいだろうな、書きながら。タランティーノのとかにもそう思うけど。


それにしても、そういう風にただただ映画が好きで浴びるように見てきた人って、あんまり日本にはいない気がする。日本でその姿勢を貫くには…と、「貫く」って言葉に図らずも表れてしまったように、何らかの意志がないとなかなか難しい。私自身、まだまだ「映画をたくさん見てる」と自認するレベルじゃないとは思っているが、脚本の勉強と言う目的がなかったらそんなには見てないはずだし。言葉の壁の存在もあるのかも。


1996年の高校生っていうのにすごく見覚えがあった。確かに高校時代ってこんなだったなぁ、と思うと同時に、もう結構昔なんだなぁ、としんみりする。


ステュ(マシュー・リラード)が妙に印象的。シドニー役のネーブ・キャンベルは加藤ローサに似てる。


   レンタルビデオ屋で、殺人事件の話をしているランディ

   (ジェイミー・ケネディ)とステュ。

ランディ「(興奮して)警察はトロいんだ。”プロムナイト”を見れば分かるのに…(声を荒げ)一目瞭然さ。全員が容疑者なんだ!」

   ビデオ屋の客が一斉にランディを見る。

ランディ「……」

ステュ「(周囲に愛想を振りまき)…」

ランディ「犯人はビリーさ」

   行こうとするランディ、居合わせたビリー(スキート・ウールリッチ)に

   襟首を掴まれる。

ビリー「お前かも」

ランディ「!…」

   ステュ、面白そうに近寄ってくる。

ビリー「映画オタクめ、現実と混同するな!」

ランディ「だよな。これが映画なら、確かに僕が一番怪しい」

ステュ「お前の動機は?」

ランディ「謎だ…。偶発的に、ってとこだ」

ビリー「謎か…。そりゃいい。(ランディの鼻をつまみ)うまいこと言う」

   ランディを見ながら行ってしまうビリー。

ビリー「(ステュに)やっぱあいつ犯人だよ」


★★★★★★☆☆☆☆