『修羅雪姫』
1973年日本映画 97分
監督:藤田敏八
脚本:長田紀生
出演:梶芽衣子 黒沢年男 他
時代は明治。夫と息子を惨殺された鹿島小夜(赤座美代子)は、獄中で産み落とした雪(梶芽衣子)に犯人たちへの復讐を託して死ぬ。雪は幼いころから剣豪に厳しい修行を受け、犯人一人ひとりを殺していく、と言う話。「キル・ビル」がこの映画へのオマージュだってことでも有名。
確かに、好きな人は本当に好きだろう、この映画。血もアクションもてんこもり、怨みっていう要素も芝居がかってていいし、幕ごとに構成されてるのも分かりやすい。この分かりやすさ、映画というより連ドラに近い(客観のNまで入ってるし!)。何から何までポップでキャッチー、漫画原作を映像化する時には何かと参考になりそう。
それにしても梶芽衣子の美しさは溜息ものだ。どういう人なんだろうと思う。本編の後インタビューも見たけど、年齢を重ねた梶芽衣子は驚くほど化粧っ気がなくて地味だった。ニコリとも笑わず、ちょっと怖い感じすらあった。でも目力は昔のまま。媚びない人生を送ってこられたんだろうな。
うちの朝の友、地井さんが何気にすぐ殺される悪役で出てる。「犬神家の一族」でも確かそうだった。怨みつらみを経ての散歩なんだな、深い。
怪我を負った龍嶺(黒沢年男)を介抱する雪。
そのシーンに重なり、
龍嶺の声「終わったんだ、お雪。怨みも復讐も…」
雪の声「終わったのかしら、本当に。こんな形で…?」
龍嶺の声「終わった、何もかもが…。忘れろ!」
必死に介抱する雪。
龍嶺の声「血に染まった修羅の雪が、白く優しい雪に戻れぬものか…。ヨセバで生まれた怨みの子とて、人並みの暮らしを持てぬものか、お雪…」
雪を抱きしめる龍嶺。
つらそうな雪の表情。
雪が獄中で生まれた時のシーンに変わり、
雪の声「私は覚えている。この世に生まれ落ちたその時に、私が見たものすべてを…。今でも私はその風景を見ているの。だから…母の怨みは、私の怨み。この復讐は、私の復讐…」
★★★★★★☆☆☆☆