『市民ケーン』
1941年アメリカ映画 119分
監督:オーソン・ウェルズ
脚本:ハーマン・J・マンキウィッツ オーソン・ウェルズ
出演:オーソン・ウェルズ ジョセフ・コットン 他
ああ大変。
一週間くらいかけてちびちび消化していかないと追いつかない代物。味濃すぎて酒も進むぜって感じ(酒を飲まない私にとっては、あくまでも想像です)。学生時代に見てるのに、そんなことすっかり忘れて手を出してしまった。
「バラの蕾」という言葉を残して死んだ新聞王ケーン(オーソン・ウェルズ)の生涯を、彼を知る複数の人物の証言をもとに炙り出していくという話。計算されつくした時系列の組み方、最初に一度ニュース映画としてストーリーを見せ、それを再検証しながらばらしていくという手法、そして何より全体を貫く「バラの蕾」という謎かけ等々、ジミヘン並の超絶技巧脚本。
しかし、この映画見てると脚本のこと以外にも要素多すぎて脳内てんやわんや。演出、撮影法、演技、果ては評論のことまで勉強しなきゃいけないような気になってくる。ちょっとちょっとちょっと待ってくださいよそんないっぺんに来られても追い付きませんよ。完全に飽和状態だ。とりあえず今アマゾンにてポーリン・ケイル著「スキャンダルの祝祭」を注文。届くまで今しばらくお待ちください。
それにしてもオーソン・ウェルズ、25歳でこんなの作ったって本当に天才。そしてその後のハリウッドでの不遇ぶりに涙。まあ、この人の不敵な面構えを見てると、「だってなんかムカつくもんあいつ」という、ハリウッドの皆さんが口を揃えて言うであろう意見にも大いに首肯できるのであるが。
英語の勉強もしたほうがいいのかなぁ、とまで思ったのは、おそらく彼の写真付きでよく出てた「イングリッシュ・アドベンチャー」の雑誌広告を無意識のうちに思い出したため。そう、そのせいでこの人、妙に安っぽいイメージなんだよな。
とりあえず、当分はこの映画のことを考える羽目になりそうだ。そんな予定じゃなかったのに、畜生。
チャーリー(オーソン・ウェルズ)との生活に耐えられず、
出ていくというスーザン(ドロシー・カミンゴア)に、
チャーリー「行かないでくれ」
スーザン「……」
チャーリー「頼む…。もう、無理は言わない。何でも君の言うとおりにするから」
スーザン「(微かな笑みを浮かべ)…」
チャーリー「行かないでくれ…僕が困る」
スーザン、表情が変わる。
スーザン「やっぱり、自分のことしか考えてないじゃないの。それが嫌なのよ」
チャーリー「……」
スーザン「あなたが困るって?知っちゃいないわ」
チャーリー「!…」
出ていくスーザン。
★★★★★★★★★☆