『9か月』

1995年アメリカ映画 103分

監督:クリス・コロンバス

脚本:クリス・コロンバス

出演:ヒュー・グラント ジュリアン・ムーア 他


いいよなぁ、こういう映画。ホントいい。いいとしか言いようがないじゃないか、クリス・コロンバスでヒュー・グラントなんて。決して歴史に残る映画でも隠れた名作でもないけど、最高の癒し、映画ってものはこういうもんだ。割り切って書くときに私が常に念頭においてるのは、こういう感じの作品。自我よりサービス!かっこいい。


独身生活を謳歌しているサミュエル(ヒュー・グラント)が、恋人レベッカ(ジュリアン・ムーア)に妊娠を告げられて、ああどうしよう、でも子供生まれるってやっぱ素晴らしいよネ!って話。


はぁ~、無駄がない。何も言うことがない。


そして、脇役陣にも隙がない。ゲイル役のジョーン・キューザックの下品さも完璧。この人、ジョン・キューザックそっくりだなと思ってたらやっぱ姉弟だったんだな。そういや、「ハイ・フィデリティ」で共演もしてた。サミュエルの独身友達ショーン役のジェフ・ゴールドブラムも素敵だし、何と言ってもロシア帰りのインチキ医者、ロビン・ウィリアムズ!こういうところに毒を利かせるから、ただの甘甘商業映画にはなってない。すごいねぇ。

まあただ、「子供=いい」「女性=無条件で子供を欲しい」って構図はどうかと…って言うだけ野暮だな。作り手はそんなこと分かった上で確信犯的にネグってる。溜息が出るほど大人だ。


   子供対象のカウンセラーをやっているサミュエル、

   ドライブ中、レベッカに患者の愚痴。

   子供が悪くなるのは両親の責任だ、と。

サミュエル「自動車免許にはテストが必要だろ? だけど、親になるにはノーテスト。その犠牲者が子供たちだ」

レベッカ「(空返事)そうね」

サミュエル「無責任に子供を作る親…もっと心構えをして、自分に問いかけてもらいたいね」

レベッカ「(空返事)うん…」

サミュエル「『本当に子どもが欲しいのか?』…」

レベッカ「ええ」

サミュエル「『責任は取れるのか?』…」

レベッカ「(出し抜けに)私、妊娠したの」

サミュエル「…何!?」

   驚きのあまり、ハンドルを切りそこね、ぶつかるサミュエルの車。

レベッカ「…子供、欲しくないのね」


★★★★★★★☆☆☆