『迷い婚 全ての迷える女性たちへ』

2005年アメリカ映画 96分

監督:ロブ・ライナー

脚本:T・M・グリフィン

出演:ジェニファー・アニストン ケビン・コスナー 他


何だろうな、この邦題…。


原題は"Rumor Has It..."。それにしたって微妙だけど、「女が結婚に迷う話」ってのをキモとして定義しちゃうと、随分陳腐になってしまう。そうなると、「実は自分の母と祖母が映画『卒業』のモデルだった」っていうこの話の凄まじさがどっか行っちゃうような気がします、と私が邦題つける人に意見を求められたら言う。


凄まじいんだよ、実際。ケビン・コスナー演じるボー・バローズという男が実は「卒業」のダスティン・ホフマン役のモデルだったという設定なんだが、このボーさん、結局のところ祖母と母とその娘サラ(ジェニファー・アニストン)という三世代と寝てしまう。

サラはボーと寝た後、彼が実の父だったのかもしれないと勘違いして「もしや近親相姦だった!?」とパニックに陥るんだが、いやいや。ばあさんとおかんと寝たことある男とやっちゃったという行為自体が遠まわしな自殺ですから。ハッと我に帰った時点で隣に寝てる男を一刺しし、返す刀で自分の腹を掻っ捌く、と、そのレベルのことですよ。「等身大の結婚ラブコメディ」って宣伝文句にあるけど、全然等身大じゃない。


でも結構好きなんだな、こういう設定。


それにしてもアメリカの映画には、飛行機のトイレでセックスするシーンや、酔って翌朝目を覚ますと裸でベッドに寝てて、やっちゃったかどうか覚えてない…!っていうシチュエーションがちょいちょい出てくるが、実際そういうのってよくあることなんだろうか。私は酒も飲まない内向き日本人なので、こらえ性がないなぁとしか思わないのだが。

あとついでに、ガーンと頭を殴られて意識を失う場面もよく出てくるけども、本当に都合よくそうなるもんなんだろうか。


とは言いつつも、ボーっと見ている分にはそういうクリシェが心地よかったりもする。表参道より池袋サンシャインの方が落ち着くのと同じです。


   ボーに初めて会い、母が結婚直前にボーと会っていたことを

   知ったサラ。

サラ「母はメキシコで恋人と会った後、愛の無い結婚をした…。母が選んだなら、それでいいわ」

   サラ、自分に言い聞かせるように、

サラ「私はと言えば、仕事はお先真っ暗。いい人に求婚されて、どう考えても結婚したいはず…」

   泣くのを堪えるかのように息を吸って、

サラ「それでいいじゃない。文句ないわ」

   サラ、必死に涙を我慢してボーを見て、

サラ「いい人生よ」

   しかし、込み上げてくる涙を抑えきれず、泣き出す。


★★★★★☆☆☆☆☆