ふと気になって最近ハマっているボカロ曲Gimme×Gimme (八王子P、Giga)の歌詞を調べてみました。そうしたらサジェストに「考察」って出てきたのでそっちも覗いてみたのですが、私と同じ解釈で記事を書いてる人がいない!

 というわけで自分で書くことにしました。

 

 といっても、本当に書いてあることをそのまま読んだだけです。特に深い考察などはしていません。

 

 結論から言うと、これは「浮気相手に本気になってしまった女性の恋の歌」です!

 

 1番のリンパートでは、女性のところに浮気相手から「Are you free tonight?(今夜暇?)」と電話がかかってきます。それを受けた女性はお気に入りの香水をつけてこっそり相手の元へと向かいます。女性にとって待ち望んでいた夜、高揚感が「今夜モノになる~」のメロディにも表れているようです。

 ミクパートは二人になってからの様子。女性は相手に王道展開「”酔っちゃったかも”と甘えて誘う」を仕掛けます。そして二人は未成年者にはお見せできない展開へ……!

 サビの「その場凌ぎ以上の余計なこと言っちゃいそうな」という歌詞からは、二人は遊びの関係で交わす言葉にも深い意味なんてあってはいけないのに本気の想いを伝えてしまいそうな女性の心情が読み取れます。だから、うっかり伝えてしまう前に口を塞いでほしい。

 

 2番は大人な展開の続きです。酔ったふりを続けながら朝まで熱い夜を過ごす女性。

 相手の「足りないくらいがちょうどいい」という台詞はおそらく満足させる直前で引く恋愛テクニックだと思います。前に何かでもう少し話していたいぐらいで会話を切り上げたほうが関係は長続きすると読んだ記憶があるので。たぶん。相手にとってこの関係が遊びか本気かは分かりませんが、少なくとも関係を長続きさせるつもりはあるのでしょう。

 こちらのサビでは「余計なこと言っちゃいそうな」が「その唇」にかかっています。「その」って相手のですよね。相手も余計なこと言っちゃいそう、ということはもしかしたら両想いなのかも……?(希望的観測)

 

 「この時間も呼吸も止めて」からの部分は今この瞬間に全神経を集中したい女性の気持ち。ずっと続く関係じゃなくていい、明日の自分たちがどうなっているかも考えなくていい、今ここにいるこの私だけを見ていて!という熱い訴えです。

 

 その後は1番のサビを繰り返してクライマックスに入るのですが、この「あざやかに彩って」から始まるクライマックスの後ろで英語パートが流れます。ささっと訳してみましょう。

 forget what I just said=私がついさっき言ったことは忘れて。(命令文)

 actually, don't forget=本当は忘れないで。

 please don't forget...lifetime=お願い、忘れないで…一生。

 サビの歌詞と合わせて考えると、結局この女性は「余計なこと」を口に出してしまったのだと思います。自分たちは遊びの関係だから「さっきの(愛の言葉)は忘れて」と言っているけれど、本心では本気だから忘れないでほしい。本当は一生さっき囁いた愛の言葉を覚えていてほしい……という遊びのふりをするしかない切ない恋心です。

 

 そして最後、後奏の終わりにまた英語パートが現れます。訳します!

 don't want to go home=帰りたくない

 but I have to=でも帰らなきゃ

 because he comes home=彼が家に来るから

 ここまでは何の問題もなく書いてある通りに読んだだけです。女性の恋人が家に来るから、秘密を守るためにも帰りたくないけれど帰らなくてはいけない。

 最後のMaybe next timeは「たぶんまた今度ね」みたいな感じかな……。次があるとは限らないけれど機会があったらまた会いましょう、という雰囲気だと思います。この禁断の恋を応援したい私としては「きっと次は本心を言うわ」なんて解釈もロマンチックかなーと思うのですが、「忘れて」と嘘をついてまで今の関係を保とうとしている女性であることを考えると「また今度」のほうがしっくり来ます。

 

 というわけで、「遊び相手に本気になってしまった女性の恋~ごくわずかな両想いの可能性を添えて~」、いかがでしたか? 現実の浮気や不倫は苦手なのですが、フィクションでこうして必死に想いを隠して遊びの関係を維持しようとしている女性は不思議といじらしく思えてしまいます。

 英語部分の和訳は逐語訳ではなく単語の意味をできる限り残した意訳ですが、読んでくださった方の解釈の助けになっていたら嬉しいです。それでは閲覧ありがとうございました!