あの人は、私の演奏を聴いてどう思うだろう。
暗譜が真っ白にならないかな。
ドレスは、やっぱり違う色が良かったかな。
朝の電車が止まってしまったらどうしよう。
イメージトレーニングが大切と教わったあの頃
審査員の表情を想像しては
恐怖で楽譜を何度も見返し
全く眠れないオーディションの前日を過ごしていました。
皆さんは、こんな経験はありませんか?
これは、若い頃の私です。
本番で一度も良い演奏が出来たことがなく、
「自分に才能がないせいだ」
と、音楽をすることがどんどん辛くなっていきました。
音楽家やアーティストの方は
技術の訓練をたくさんしているのに
それを支える心理的な訓練を全くしていない方がほとんどではないでしょうか。
スポーツ界や政治の世界では、専属のメンタルコーチがいるのは当たりまえになってきました。
日本中を熱狂させた、テニスの大阪なおみ選手にも、ラグビー日本代表チームにも、彼らの健闘の陰にあるメンタルコーチの存在が大きかったと数々のメディアが特集しています。
スティーブ・ジョブズにだって、数々のメンターがいたことを、彼の伝記で語られています。
人が成長し続けて、その成果を発揮し続けるためには、
自分の思考や心理的パターンを味方につけることが一番の大切で難しい事なのかもしれません。
だから、音楽をしている人たちにも
今の苦しい状況をすべて自分のせいにするのではなく、
その現状を突破する方法を知ってほしい。
楽器を奏でる技術と同じように、これは一つのスキルなのです。
あなたが今までうまくいかなかった理由は
ただそのスキルを知らなかっただけ。
決して自分の現状を悲観せずに
新たな世界に飛び込んで下さい。
その為にまずは、自分がプレッシャーやストレスを感じている状況の時
自分の体と心の状況がどうなるのかを知ることが大切です。
身体的には、筋肉の状態がどうなるか、呼吸はどうなるのか。
心理的には、どんなことを考えるのか。
まずは、現状を知ることから始めていきましょう。
その後のプロセスはまた書きますね♪
あなたが音楽をただ好きと思い、
演奏できる喜びを心から実感しなおすことが出来ますように。