こんにちは。

ミュージックライフクリエイターの

小山麻里です。

 

現在私は、友人の結婚式出席を兼ねて

実家に帰ってきています。

 

息子と息子(犬)を連れての大移動は

もう慣れましたが、

毎回空港では、

かなり注目されます。

 

今回の羽田空港では

大きなケージをゴロゴロ転がしていると

それを見た小さな男の子が

 

「パンダが入ってる!」

 

と叫んでいましたハート

 

 

ハイ。ボク、パンダ。

牛って言われるより嬉しいよ。

 

 

そんな彼らを連れて、大好きな田舎に帰ってきています。

 

ラジオ体操に向かう子ども達

とんぼが舞う田園風景

ナスやスイカを畑から収穫する麦藁帽姿のおじいちゃん

カエルの合唱が始まる夕暮れ

夕立の後の涼しい夜風

どこかの花火大会の音

 

田舎の夏は、昔から何も変わりません。

 

 

でもしっかりと時間は流れていて、

前回帰った時は元気だった祖母が体調を崩し

一人で歩くのもままならない状態になっていました。

 

すっかり耳が遠くなった祖母に

 

「ただいま!」

 

と耳元で言うと

にっこり笑って答えてくれました。

 

「よく来たね。」

 

変わらない笑顔に、とても安心しました。

 

 

 

両親が共働きだったため、

幼いころからおばちゃんっ子だった私。

 

一緒に遊んでもらったり、

おやつを作ってもらったり、

昔の記憶の中に、

いつも祖母がいます。

 

そんな事を思い出していると、

ふと目に入ってきた我が家の”ピアノ”。

 

そう、そう。

私がピアノの練習をする時、

祖母はいつも隣に座って聞いていてくれていました。

何にも言わずに、ただ微笑んで。

 

3人兄弟の末っ子として育った私は、

何をするにも兄弟にかなわず

ピアノも一番へたくそでした。

 

何度やっても上手くいかなくて、泣きながら弾いた日も

疲れて鍵盤を枕に眠ってしまった日も

いつも祖母が隣にいてくれました。

 

 

そしたら、無性にピアノが弾きたくなり

昔祖母が大好きだった曲を

久しぶりに弾いてみました。

 

 

ドビュッシー 「月のひかり」

 

 

不思議なことに、

そのメロディーを弾くと

当時の気持や風景、

香りまでも思い浮かんできたのです。

 

このピアノは、母の嫁入り道具だったため

今までたくさんの物語を見てきたと思います。

そしてそのたくさんの物語を抱いて

今も変わらずにここにいて、

変わらない音色を聞かせてくれます。

 

きらきらと瞬く水のように

さらさらと触れる風のように

静けさの中にある、ひそかな幸せを感じるこのメロディー。

 

耳の遠い祖母には、

もうこのメロディーは届いていないかもしれません。

 

でもなぜか、ピアノを弾く私を見る

おだやかな祖母の笑顔を見て

涙が出そうになりました。

 

 

音楽とは、一つの音色を奏でるだけでなく

風景や人の人生までも抱く力があり

そして、人の気持ちを

こんなにも懐かしくて、

暖かい気持ちにしてくれる。

 

だからやめられないんですね。

 

 

あなたの思い出の曲なんですか?

その物語を、聞かせて下さい♪

メッセージをいただけたら、とても嬉しいです♪

 

 

最後までお読みいただき

ありがとうございます。

 

ミュージックライフクリエイター

小山麻里