[映画紹介]



同じ題名の映画が過去2作品ある。
一つは1927年の映画で、セシル・B・デミル監督作品

もう一つは、1961年のもので、ニコラス・レイ監督作品

いずれもイエス・キリストの生涯を扱っている。
本作も同様で、聖書を題材に、
イエス・キリストの生涯を辿るが、
ユニークなのが2点。
一つはアニメーションであること。
もう一つが
英国の文豪チャールズ・ディケンズが、
我が子のために書き下ろし、
没後64年を経た1934年まで
出版が許されなかった幻の作品
「The Life of Our Lord(私たちの主の生涯)」を原作にしていること。

冒頭、自作の「クリスマス・キャロル」の舞台を
5歳の息子ウォルターのいたずらで、
台なしにされるところから始まる。

妻キャサリンの助言を受けたディケンズは、
我が子のために執筆した物語「王の中の王」
ウォルターに読み聞かせることにした。

それは二千年前の
イエス・キリストの人生を描いたものだった。
数々の奇跡を起こし、
人々に愛と赦しを説き続けるイエス。


信ずる者が増える一方、
「神への冒涜だ」と敵意を募らせる律法学者たち。
最後の晩餐で自らの死と復活を預言したイエスは、
十字架刑という試練の道へと歩んでいく・・・

という一連の物語を
福音書どおりに忠実に描く。
特に目新しい解釈や視点があるわけではなく、
正統的なイエスの生涯だ。

アーサー王物語のような
騎士やドラゴンが現れる話を期待していたウォルターだったが、
次第に物語の中に没入し、
身近にイエスの生き様を見つめることになる。
画面の中にディケンズとウォルターが入り込む点もユニーク。

大人の観客には食い足りないが、
子供に見せるには適切な作り。

声の出演の俳優が豪華で、
チャールズ・ディケンズ役には、ケネス・ブラナー
妻役にユマ・サーマン
そしてイエス・キリスト役をオスカー・アイザック
更に、マーク・ハミルピアース・ブロスナン
フォレスト・ウィテカーベン・キングズレーなど
よく集めたな、と思える声優陣。

監督・脚本・編集はチャン・ソンホ
韓国・アメリカ合作で、
韓国のMOFAC STUDIOの製作だが、
登場人物の風貌はアメリカアニメ風。

5段階評価の「3.5」

TOHOシネマズ日比谷他で上映中。