[映画紹介]


 

ケンタッキー州メイビルで暮らすシャロンは、
アルコール中毒の美容師。
息子にも嫌われ、
自分の人生を“屑”だと思っていた。
そんな彼女が、
町のスーパーにあった新聞記事に目を止める。
妻を亡くし、2人の娘を育てるために奮闘する
父親エドを報ずる記事だ。
下の娘シャロンは肝機能に病を持っており、
肝臓移植をしないと長く生きられないという。
シャロンは新たな生きる目標を見い出し、
エドの家に押しかけ、助けようとする。
人の助けをいらないと拒絶する頑固なエドだったが、
医療費の援助のために寄付をつのり、
高額な医療費を病院に交渉してチャラにし、
肝移植が必要な少女を救うために奔走する。

このシャロンという女性、
気性が激しく、
周囲を巻き込んでしまう迷惑な存在
それでも、病気の女の子の肝移植を可能にするために突進する。
やがて、ドナーが現れるが、
時間内に病院にかけつけないと、
移植の権利は他の患者に移ってしまう。
エドは娘を連れて車で出かけるが、
悪天候のために道路が封鎖されてしまう。
シャロンは諦めず、
自家用ヘリを調達し、
ローカルテレビの生番組を動かして、
間に合わせようとするが・・・

この話、実話に基づくという。
エンドクレジットに本人が登場するし、
シャロンとエドは親友になったというから、
本当にあった話のようだ。
ただ、その時の記録映像を見ると、
人々がヘリの着地場所を作ろうとする場面は、
実際は昼間で、
映画では夜の出来事に変えられているから、
映画的脚色は加えられている。
1990年代で、まだ携帯電話が普及する前だから、
連絡手段がなく、もどかしい。

信じる心が不可能を可能にするという
メッセージが込められており、
多くの人々が協力し、
少女の臓器移植を阻む悪天候を乗り越えるシーンは感動を与える。
こういうところはアメリカ人の助け合いの精神は素晴らしい。

ヒラリー・スワンクが主演を務め、
ジョン・ガンが監督を務めている。
エドを演ずるアラン・リッチソンの絶望の表情が胸を打つ。

 

 

原題「Ordinary Angels 」は、直訳すると「普通の天使たち」
シャロンだけでなく、
協力した全ての人が天使なのだ。

 

それにしても、肝機能の診察だけで40万ドルだなんて、
アメリカの医療費は、どうしてあんなに高いのだろう。
歯の詰め物が取れただけで3千ドルもとられるという。
盲腸手術なんかしたら、100万円単位だ。
その点、日本の健康保険
3割から1割の負担で安心できる。
高額かかると、補助する制度もある。
日本に生まれて良かった。

 

Netflixで配信中。