空の絶望を感じ取った私は、緊急電話のオペレーター並みの冷静な声でこう言いました。「荷物は全部持っておりたのね? それはよかった。結論から言えば、山口には行けるから落ち着きなさい。あんたの切符の指定席はもう使えないけど、自由席なら次の新幹線で行けるから、落ち着いてよく聞いて」すると、「そうなの?! ああ、それはよかった! はい」と一瞬で立ち直る空(笑)

 

 口調だけは緊急電話のオペレーターでしたが、どの新幹線に乗せればいいかさくさくと検索できない私は「じゃ、パパからの電話を待ちなさい」と夫に丸投げ(笑)

 空は夫の指示により、次のこだまに乗りました。ところが、このこだま、広島止まりで乗り換えをしなければなりません。こだまが広島に着くまでの間に、夫から乗り換え手順をしっかり聞き取った私が再び緊急オペレーターになり(何しろ、夫、会社で仕事中ですからね。すみませんねー)、広島から電話をかけてきた空に「12番ホームから出るこだま○号に乗りなさい。20分あるから落ち着いて」と次の指示を与えました。

 

 ところがこの12番ホームがなかなか見つからなかったようです。10分くらいして「その12番ホームってどこにあるの? 人に聞きながら歩いてるけど見つからない」と弱音を吐く電話がきました。「ママは広島駅にいないからわかりません。博多行きのこだまに乗りたいんだけどどこに行けばいいか、って聞きなさい」「わかった」。

「はい、着いたよ。もうじきこだまが来るって放送が入った」と連絡が来たのが、こだま到着2分前。ふぅ~。「それに乗って、15時47分に新山口で降りる。終点じゃないからね。自分で気をつけていて降りるんだよ」「わかった」。

 

 本来なら、この新山口から祖父母宅の最寄り駅である山口駅までの移動もあったのですが、私からの連絡で居ても立ってもいられなくなった祖父が、「ええい、もう新山口まで迎えにいくわい!」ということで、両親祖父母を右往左往させながら、空、ようやく新山口で確保されたのでございました。

 

 ちなみに、この事件から数日後、夫の弟家族が飛行機で帰省して空と合流し、義妹が「いやー、空くん、大変だったねー!」と声をかけ、空の「え! 何で知ってるの?」という質問に義妹が「お母さんがフィエスブックで実況中継してたよ」と答えてしまったため、空、山口から「オレのこと書いてるでしょー!」と抗議の電話をかけてきました。「あたりまえじゃん!」と答えて速攻で切ってやりましたとさ(笑)