『大阪、ミナミの高校生2』 | LukeのBlog

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ヤクルト・スワローズ、ヤクルト・レビンズ(ラグビー)、ラグビー、ガンバ大阪、陸上、サイクルロードレース、東大野球部、東大ウォリアーズ(アメフト)、Xリーグを熱烈応援中で趣味・料理。

目白にある風姿花伝という小劇場に行ってきた。
「演劇を趣味にしている」というわけではないけど、ひょんなことから精華高校演劇部のファンになったのだ。

『旅する演劇部』を自負する彼らは演目を変えながら徳島~松本~岩手で公演して、更に東京~札幌と遠征公演をする…全国に名を馳せる演劇部らしい。


僕が彼らの芝居を観たのは一昨年の横浜と去年の駒場で観た前作の『大阪、ミナミの高校生』を2回だけ。
大阪では決して上演されない…というこの芝居の続編『大阪、ミナミの高校生2』を東京でやるというので楽しみにしていたのだ。

◆精華演劇の魅力
演出をしてる人には失礼かもしれないけど、彼らの芝居を観て帰ってきて家族や友人に話すとなった時、芝居のあらすじや内容は置いておいて、「おもしろかったよ」「素晴らしかったよ」「芝居をしてる高校生が楽しそうで目がキラキラしてたよ」と、物語を頭で理解した感想ではなく、心で感じたことを形容してしまう不思議。

そもそも高校演劇の魅力って…
上手く言えないけど、役者として色気づいてるところや妙な小細工もなくて純朴に見えるところ。

ドラマや映画や大人の演劇は芝居が妙に大きかったり、何とかして客を感動させようとする芝居ってあるじゃない?
そういうのではなくて、脚本を読み落として形にしてお客さんの前で披露する楽しさを存分に味わってるのを見るのが好きだったりする。

◆そんな等身大の高校生のお話
前作はフィクションなのかノンフィクションなのかの境目がよくわからず、ふわふわさ迷ってる内に話が進んだ。
それゆえ持ち得る想像力と引き出しを総動員して頭の中で消化しつつ、心に落とし込んでく作業が大変であり楽しかった。

今回はわりと明白。
子供と大人の境目でとても悩ましいお年頃の高校生の恋とsexのお話。
それがゆえに奥深い。

観てるこっちも本題が始まった時は子供を叱るように頭ごなしに否定してた考えが、進む芝居の時系列と共に高校生の心の葛藤をわかろうと徐々に寛容的にになってく不思議。

本題は恋とsexなんだけど、訴えたい本質はきっとそこではなくて、そんな出来事を例にして大人と子供の狭間を揺れ動く高校生の心理描写を表現しようとしてるのではないかと察するのだった。
そんな深読みがしたくなるのが『大阪、ミナミの高校生』なのだ。

(↑最初から半額セールをやって購買意欲を掻き立てる、正に大阪のミナミみたいなセンスw)


◆逸材揃い
それにしても今年のマリー役の子は可愛いかった。
僕が高校生なら…あんな可愛い子ちゃんがいたら演劇に興味なくても演劇部に入るわw
芝居をやるのはあれだけど、照明でも音響でも何でもやるわ。

去年のローラ役の子の前説からモノローグのキラキラしてて吸い込まれてくような目力は素敵で彼らの芝居に一目惚れをした。
彼女は卒業して大学生なのに、『高校演劇がしたい!』と言えば顧問の先生が受け入れてくれて芝居に出るらしい。

高校の部活なのに恋とsexを題材にしたり、OBが芝居に参加できるこの風通しの良さはなんなのだ?
真面目な話をすると女の子が可愛い可愛いくないではなくて、生き生きと芝居をする存在感ある彼らの芝居がまた観れるといいな~と思うのでした。