真中監督の退任が発表されて2018年の編成が水面下で…、と思ったらわりと開けっ広げに始まった。
歴史的敗戦数のストレスのガス抜きをするかのように、監督人事はおろかコーチ人事まで漏れ出る始末。
誰だ、口を滑らせてるのは?
低迷してるチームの監督の去就が発表されて良いことは、翌年の編成に早く手がつけられること。
内々でも次期監督が決まっていれば編成においてその意向に添えたり、外国人選手のリストアップも進むってもんです。
《ヤクルト球団は何を目指すのか?》
アホか!と言われるけど…
『勝利を目指せ!』
だって今、ヤクルト球団が勝利(優勝)を目指してるようには見えないから。
◆営業収益は(たぶん)過去最高
今年の神宮球場は本当によく入った。
ほんの数年前まで毎年20億とも言われた赤字球団が、ひょっとしたら今年は黒字転換するかもしれない客の入りよう。
そう、来場者収入は球団の懐具合に直に影響するのだ。
そして親会社からの天下り経営者ならこう思うだろう…
『しめしめ…万年赤字と言われた子会社がまさかの黒字転換! ひょっとして客さえ入れば金を掛けて優勝する必要ないんでない?』
考えようによっては、これまでヤクルト本社が拠出してきた20億とも言われる補填の必要がなくなるだけで、収入が増えた分そのままがチームの補強資金に回るかというと、どうだろう?
断トツの最下位でもこれだけ客が入って収益を上げられるなら、無理して金を投じて優勝を狙う必要がない…と考えても不思議ではない。
ところが、ファンは当然こう思う…
『儲かったんだから補強に使え!』
そらそうだ。
球団経営者とファンの間に乖離が生じるのは総じてここ。
◆補強にお金を掛ける必要あるの?
何しろ今年のヤクルト球団の選手年俸は12球団中4位という見掛けによらず高年俸球団。
それはひとえに'15年の優勝と選手のベテラン化のしわ寄せによるものだけど、これだけお金を掛けたのに前代未聞レベルの断トツの最下位では費用対効果という意味でも健全な企業運営とはいえ言えまい。
万年赤字に幾度となく身売りが取り沙汰された過去を考えると、オーナー会社は金を掛けて勝利を目指す必要はないのかもしれないことを悟る。
『どうせお金を掛けるなら、グッズ開発に力を入れたり、タダユニ配ったり、イベントをやって、にわかファンや女性ファンを取り込み集客を引き留めよう…』
と発想しても不思議ではない。
◆何度も言うがNPBには降格制度がない
Jリーグの降格はサポーターから見ても企業運営的に見ても悲惨な末路を辿る。
それからするとNPBは楽チンポン。
降格がないNPBにあっては、たとえ最下位になろうとも客さえ入れば経営者に危機感は生まれない。
優勝すれば選手年俸は上がるし、余計な経費も増える。
Jリーグのように優勝賞金が20億円も貰えるならいざ知らず、NPBは仕組み的にそうはなり得ない。
常勝チームで年俸が毎年右肩上がりの福岡的チームの運営てのは本当に難しいと思う。
◆改めてヤクルト球団は何を目指すべきか
『それでもやっぱり勝利を目指せ!』
どんだけ弱くても色々とイベントやってりゃ客が入る…と勘違いすると淘汰は早い。
チームスポーツの応援と観戦動機はどこまでいっても勝利が第一にあるはずだし、そうあるべき。
球団はブレることなく、まずは勝利を目指せ。
さて、次回は儲かったお金をどう使うかについて考えてみよう。