梅雨入り記念 for you | LukeのBlog

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ヤクルト・スワローズ、ヤクルト・レビンズ(ラグビー)、ラグビー、ガンバ大阪、陸上、サイクルロードレース、東大野球部、東大ウォリアーズ(アメフト)、Xリーグを熱烈応援中で趣味・料理。

梅雨に入ってどんよりした梅雨空を仰ぐと夏空が恋しくなる。
夏空を思い浮かべると、この曲と、このジャケットと、青い高校生の夏を思い出す。


高校生の夏休み。
大きなラジカセを持って富士急バスに揺られて山中湖に行った。
湖畔にある、とある大学の医学部の山荘に数日滞在することになったのだ。

何をする…という目的はなかったけど、山荘の中にあるテニスコートでラジカセを鳴らしながら朝から日が暮れるまでテニスをして、夜はテレビも無い部屋で大学生が麻雀をかき混ぜる音を聞きながら過ごした。


僕らの部屋にと案内された一番奥の部屋は日も当たらないカビ臭い部屋で、布団は湿ってるかのように重くベタベタで、窓にはヤモリが何匹も這っていた。

ご飯はとにかく不味かった。
夕食もそこそこに抜け出して歩いて行ったファミリーレストランで食べたハンバーグがあれほど美味しく感じたことは未だにない。


二日目の午前中にテニスをしてると女子大生と思しきかわい子ちゃんがやってきた。
『午後に一緒にテニスをしませんか?そのあとよかったら一緒に飲みませんか?』
人生最初にして最後の逆ナンをされた。

ここでテニスをしてる以上僕らはこの大学の医学部生にしか見えなかったんだろうけど、まだまだ青い高校生に声を掛けるとは、彼女達もまだまだ清く純んでいたのでしょう。
その時「医学部はモテる…」ことも知った。
午後は彼女達から逃げるように男二人で手漕ぎボートに乗りに行った。
というわけで、女子大生とテニスもコンパもお医者さんごっこもしなかった。


山中湖で過ごした数日は楽しくなかった。
悪さをして手に負えなくなった子供が禅寺の修行に叩き込まれたみたいで、「もう二度と来たくない」と思うほど全然楽しくなかった。

唯一の楽しみは、大学生がたぶん診察でいなくなる午前中に大きな音でラジカセを聞くことくらいだった。
夜に聞いてたら『うるさい!』と怒鳴り込まれたからだ。

その数日はずっと同じカセットを聞いていた。
夏空を思い浮かべると、この曲と、このジャケットと、青い高校生のこの夏をいまだに思い出す。


今思うと楽しかったな~。
あの夏に戻りたい…。