落合さんとこのレトルトのパスタソース、美味しいよね~。
特にボローニャ風と言われるミートソースは大好きで、スーパーの特価で179円で売ってたら迷わずカゴに入れてしまいます。
でもね、“趣味・料理”と言い放って十数年。
クックドゥーは卒業してトマトソース作りにも自信がある、と言いながらミートソースとなるとレトルトで済ますってのもどうなのよ…。
というわけでボローニャ風スパゲティが食べたい作りたい。
食材を調達するわけですが、量にして2~3人分を材料費千円以上かけて作るってどうなんでしょう。
「そんなお金あったらレトルトが5個も買えるじゃんか!」
…なんて言っていてはいけません。
なにしろ“趣味・料理”には“作る”以上に“想像する”という大切なプロセスがあるわけですから。。。
おまけに残ったソースは冷凍しておいて茄子ミートグラタンにもできるしね。

玉ねぎ・ニンジン・ニンニク・嫌いなハズのセロリ・ポロネギの代わりに白ネギを細かくしましてね、オリーブオイルとバターで炒めます…。
ひたすら炒めます…30分くらい。
赤ワインを飲みながら飲み過ぎない程度にペースト状になるまで。

次はフライパンを煙が出てくるくらい熱しましてね、塩コショウを軽く振った牛挽き肉をジュワ~っとやります、強火で…一切触らずに。
焦げちゃうよ~、と思っても我慢です。
少しパチパチいってきたらひっくり返して更に我慢です。
肉の水分が飛んでフライパン全体がパチパチいいだしたら、やっと木ベラで大雑把にほぐしましてね、そこへ赤ワインをジャ~。
その瞬間だけは火を弱くしておかないと“ファイァ~!”しちゃいますからね。
その昔“ファイァ~!”して換気扇の汚れ防止のシートがまさに“ファイァ~!”しましてね…、そりゃ~もう大騒ぎでした。
『ここは厨房じゃないのよ~っ!!』
『台所なのよ~っ!!』
確かに同じようでいて違います。
で、肝心なその作業はソース作りの佳境にして手を離せない状況で、まさに挽き肉と真剣勝負をしていましたので写真はなし。
赤ワインが煮詰まったところでさっきの鍋に移し、フライパンの焦げやらなんやらが勿体ないので更に赤ワインをフライパンに入れてこそげ取りながら煮詰めて更に鍋に移します。

おぉ~、いい匂い。。。
トマト缶を入れて調味料(悔しいので隠し味の醤油は入れまい…)を煮詰まる分を考慮して軽めに加え、ローリエ2枚をヒラヒラと…。
ナイショですが僕は(フレッシュトマトなら入れませんが)トマト缶を使うならその酸味というか角がとれるので砂糖を一つまみ入れます。
それから一つ言えるのは、イタリアンと和食はシンプルに素材の味を生かしたいので“色んな調味料を入れて複雑な味にしない”というテーマを自分に課しています。
基本は素材とオリーブオイルと塩で勝負して、後は素材やワインやらの旨味や深みを引き出したいというわけです。
知り合いの有名料亭の料理長が言ってたんです。
イタリアンと和食は素材の使い方や生かし方が似てるって。
ここからはひたすら煮詰める作業です。
とろ火でね、録画してあったドラマ(向井理主演・ハングリー!)を見ながらCM毎に様子を見て「美味しくできますように…」って念じながら。。。

実は料理の中では煮詰めるとか、煮込むとかの作業が大好きなんですわ。
様子を見るたびに見栄えが変わったり…、とても噛みきれないような肉が箸でほぐれるくらい柔らかくなったり…、味見をするとどんどん濃厚で深みのある味になってきたり…。
まさに料理の醍醐味であります。
これは煮込み料理ゆえ“一旦冷ます”という工程は大切です。
おでんとかカレーとかロールキャベツとかも一旦冷めるとギュ~っと味がしゅむ(関西弁)でしょ?
なので逆算して試合開始は15時くらいでないと。
この時期はベランダに出せばいいだけなので助かります。

で、色々と省略して出来上がりの図ですが、やっぱり粉チーズはちゃんとしたパルミジャーノを買ってきて摺ればよかった。
市販の粉チーズは…ダメダメちゃんですわ。。。
でもパルミジャーノを使うと材料費が跳ね上がる…。
(2回目の言い訳)
落合さんとこのラ・ベットラに勝てたかどうだかはわかりませんが、そこそこ美味しくできましたとさ。