
色んな事があって僕の中で時間が止まっている間にもツール・ド・フランスは日程が進みいよいよ最終日を迎えていた。
期間中たった2日の休みで毎日約200km、約3600kmを走破した彼らに用意された舞台はご褒美かのようなまさに凱旋のシャンゼリゼ。
stage序盤にダバディさんが「どのスポーツよりも最も過酷で尊敬に値するアスリート…」と語ったのを思い出した。
時に時速90kmで疾走し、時に2000mを優に超えるピレネーやアルプスの急坂を登り、事故で大きな怪我を負いながらそれでも走り抜いた彼らの最終日。
シャンゼリゼを走る彼らの達成感を想像しながら、この3週間頓挫しながらもなんとか追いついて見続けた僕もほんの少しの達成感を感じていた。
と同時に子供の頃に必死で見ていた夏の甲子園が終った時のような寂しさと脱力感が襲ってきた。
今の僕の気持ちをごまかすかの様に夜中にぼーっと録画を見続けていた“環境映像”が一つ終った。