オリンピック観戦での毎夜毎夜の2時50分起きにそろそろ疲れてきていたものの、
いざ終わってしまうとなにか物悲しいもの。
自分のもてる力を発揮すべく一生懸命頑張ってる人間の姿を目と心に焼き付けよう
とこっちも必死で見ていて、勝手に個人的MVPを決めてみた。
女子モーグル・里谷多恵選手
このところの怪我で試合にはほとんど出れず、いつぞやのスキャンダルでは引きこ
もり生活をし、一旦は強化選手からもはずれたと言われる彼女は誰しも忘れかけて
いた選手の一人。
今シーズンも怪我の影響で試合を欠場することが続く中、長野の頃からははるかに
スピード化した女子モーグル競技に正直期待の矛先は上村選手に向いていた。
彼女がスタートラインに立った時に実況アナウンサーが「ゴールドメダリスト!」
と叫んで、ハッとなった。
そうだ、金メダルも銅メダルも持ってる凄い人なのになんでノーチェックなんだろう。。。
そしてスタート。
息をも飲む攻撃的で激しいその滑りは今までの彼女のスキー人生、はたまた人間
の生きざま、闘争心をフィルター無しで目の当たりにしているようで、全身に鳥肌が
立ち、しばらくしてからじわじわと目頭が熱くなった。
結果は転倒してしまったが、その後のメインイベントだったはずの上村選手が滑る
場面ではなんだか脱力状態でいまいち集中して見る事ができなかったほど。
オリンピック選手がメダル、入賞をもって評価され、出場意義について語られる左近、
途中転倒により全く上位に食い込まなかった選手に理屈抜きに心打たれた。
スポーツの魅力を再認識する場面だったのである。
もう一度彼女のW杯での勇姿が見たい。