久しぶりにもかかわらず釣らずに爆睡したアホな理由 | 「迷ったらGO!」

「迷ったらGO!」

思い立ったらやっちゃえ!的に行き当たりばったりで行動してしまう、いくつになっても落ち着けないベイスターズファンの親父と、カープ命の母親ジュン、そしてなぜかドラゴンズ狂の息子カイが繰り広げる三つ巴の熱き戦いをお送りします。



「あ~、海が見てぇ!!」



と言いながら、

日曜の夜に久しぶりに帰ってきたカイ。



ブログにも久々の登場。



久しぶりだけど、それほど変わってねぇな。



このくらいの歳じゃあそんなに変わらないか。



急に背が伸びるわけでもないしな。



わかってるよ。準備してある。



とにかくナマ魚が食いたいらしい。



行くだろ?



行くよな!


夕飯つめこみ、ダッシュで大島。



が…



これでもかっていうくらいの

「強風」



エギ投げようが…



パワーシラス投げようが…



どこに行ったかわからへん。



風裏探すも皆無



いつの間にか、カイ、爆睡。



ジュンはいつものごとく爆睡。



仕方なく一人で粘るも、

アオリ1杯でジ・エンド



カイ、よっぽど疲れてんだな、



釣りに来て寝るなんて…。




そういえば大会の準備しに二人だけ前の日から会場入りしたって言ってたもんな。







次の日も朝から強風。



一応堤防からメタルジグ投げるけど…



お~い、どこ行くんだぁ~。



カイもまだ出てこない。



寮じゃ毎朝早くから点呼やら朝練やらでゆっくり寝ることなんてないだろうからな。


明るくなってからようやく出てきたけど釣りにならへん。



風がやんできてからテッパンポイントへ。



キスを20匹ほど上げたところでタイムオーバー。



夜には寮に戻らなきゃなんない。



まぁ、気分転換にはなったべ。






家に帰り料理開始。



カイが



「手伝うよ」



「いいよ。風呂入ってこいよ」



カイのリクエストに応えて



キス、サヨリ、アオリ、アジは刺身で



メインはキスの天ぷら。



食っとけくっとけ。



寮じゃ出ないんだから。



完食し、大満足!



「片付け手伝うよ」



「いいって、帰る準備しとけ」



あれ?おれ、こんなにカイに甘かったっけ?



なんだこの違和感?



「それにしてもよく寝てたな」



「ああ、大会の準備で会場に前の日から行ってたんだけど…」



「よっぽど疲れてたんだな」



「いや、ホテルのテレビつけたらスカパー無料で夜中まで『釣りビジョン』見てた」



「ハ、ハア~!?朝寝坊しなかったか?」



「5時に起きた」



「…寝れなかったのか?」



「『カワムラコウタロウ』が出る番組があったから起きて見てた」



「…準備が忙しかったんじゃないのか?」



「準備?別に…」



んだとぉ!

皿洗いやってから帰りやがれ!



てっきり日頃の疲れかと思ったら



「釣りビジョン」かよ!






寮まで送っていき、



デカい荷物を抱えて車を降りたカイと



「また休みになったら釣り行こうな」



「おう、ありがとう」



そんな会話で別れた。



そうか「ゲスト」だな。



ウチに来る友達と同じ扱いだ。



行きたい所に釣れていき、



食べたいものを食べさせ、



もちろん片付けなんてさせないでしょ、お客さんに。



別れ際も、まるでケンとのやり取り。



そうか、もうカイの生活ベースは「寮」なんだ。



家には「遊びに来る」感覚。



だから俺もいつの間にか「お客さん」の扱いをしていた。



甘くなったわけじゃないんだ。



この前までは、生活は「寮」なんだけど気持ちはまだ「家」にあった。



でももう完璧に離れたね、「家」から。



なんだ、見た目は変わってないけど、



確実に成長してるじゃん。



なんてことを考えながら家に着いた。



小腹が減ったから冷蔵庫を開けると、ウマそうだからって買っておいたラムレーズンのチョコレートがない。



「あれ?ジュン食べた?」



「食べてないよ」



高野町で買った

アップルパイもない。



「ジュン、食べた?」



「知らないよ」



「大島で買った柏餅は?」



「カイじゃない?ビニール袋にいろいろ詰めてたよ」



…あのヤロー!!



片っ端から家のモン持っていきやがって!!



悪知恵まで成長してやがる!!