忘れられない味がある。
なんか「負けられない戦いがある」みたいで、カッコいいような悪いような・・・
味噌かなんかのキャッチコピーであったようななかったような・・・
まぁいいか。
忘れられない味・・・
良く聞かれる、最後の晩餐は何を食べたい?
あの店で食べたステーキ?
昔から通ってるラーメン屋?
自分は何か考えると・・・
「What」じゃなく「Who」と「How」
・・・なんじゃそりゃ?
カイが小学校4,5年の時に薪拾いから始め、火を起こし、ハンゴウでご飯を炊いた。
カイは初めての経験で、薪の組み方からコメの炊き方まで一通り教えた・・・けど、俺も久しぶりだったから思い出しながら。
本当は潜って貝や魚を獲って、おかずにしようと思ったんだけど、雨が降ってきちゃって木の陰に避難し、弱まるのを待ったけどなかなかやまない。
仕方なく米だけでも食べようってことになり、塩だけ手に取りハンゴウの熱々ご飯をとりむすびにして食べた・・・ら・・・
メチャメチャうまい!
カイもジュンもカンゲキするくらい旨い!
何度もハンゴウで炊いたご飯食べたけど、こんなにウマいのは初めてだ。
じゃあ最後に食べたいのは「ハンゴウで炊いたご飯」?
いや、違う。
「何を」食べたいかじゃなく、「誰と」「どうやって」食べたいかが重要なんだ。
だから、最後に何を食べたいかって聞かれりゃあ
「ジュンとカイと薪拾いから始め、ハンゴウで炊いたご飯で作った塩むすび」
と答えるだろう。
ゴメンネ、面倒くさくて。
さて、それほどじゃないけどもう一度食べたいものがある。
数年前、大雪警報が長野県全域に出る中行った諏訪湖。
だがカイと俺の「晴れ男パワー」がさく裂し、着くころには晴天。
ワカサギ釣りしてる人達を発見すると、地元のおっちゃん達に色々聞きながら仕掛けとエサを買い、釣り開始。
釣り方までレクチャー受けて30匹ほどゲットし、雪の中に突っ込んだままジュンが湖畔の公園で油の準備。
温まったところでワカサギを雪の中から上げて唐揚げにし、塩を振り食べると・・・
こ、こんなに旨かったっけ?
ワカサギなんて何度も食べてるのに、こんなにウマいの初めて。
なぜ?釣りたてだから?雪で〆たから?
これも「What」じゃなく「Who」と「How」
ただ「ワカサギの唐揚げ」じゃなく、「カイと釣ってすぐ雪で〆め、ジュンが準備した油で揚げて、湖畔でみんなで食べた」から旨いんじゃない?
冬になるとこのワカサギの唐揚げが食べたくなる。
それじゃあ行く?行っちゃう?食べに。
今年はカイが受験だから正月旅は行けないよね、なんて話してたけど、家にいたってやんねぇべ。
じゃあ行くか、ワカサギ食いに。
ってことで、諏訪湖・・・じゃなく目的地は「山中湖」
ワカサギの乗合船ってのがあるらしく、船の真ん中に穴が開いてて、そこに仕掛けを落として釣るらしい。
いいね、やろうぜ、これ。
必然的にルートは、
広島→山中湖→御殿場アウトレット(泊)→西湘→鎌倉→三崎で金目鯛購入&寿司→ついでに実家→箱根駅伝見に芦ノ湖→広島
そうなるわな。
直前に行き先が決まるのはいつものことだ。
そして、カイと旅に出るのも恐らく最後だろう。
楽しもうぜ、最後の晩餐。
これが最後の晩餐ってのもねぇ・・・