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スペイン鉄道暮らし

 メルクリンZゲージを中心に N&HOゲージの車輌コレクション 
 これまで訪れた国の鉄道に関するスナップ写真や記事を掲載しています

Pico Nゲージ シャンパン貨車

コドーニュ Cordniu

バルセロナ・サンツ駅から近郊電車で約40分

サン・サドルニ・ダノイア(Sant Sadurni d' Anoia)の醸造元

創業1551年 スペイン最古のワインセラー まさにシャトーの優雅な風格

カバはフランスのシャンパンと同じ伝統製法のスパークリングワイン。原産地呼称法により、シャンパンの名前はシャンパーニュ産のみ。ゆえにスペインではカバと呼ばれます。主にカタルーニャ地方が生産地。タンク内発酵や炭酸ガス注入法と比べると手間がかかりますが、ソフトで繊細な泡立ちが特徴。カバ Cava はカタラン語で洞窟の意味。地下の穴倉で瓶内二次発酵をさせることに由来します。

見学用の電気トレイン

レンガ造りのトンネル内を縦横に走ります

古代のバッカスの秘儀を髣髴とさせるような神秘的な雰囲気の地下サロン

1872年 スペイン・シャンパンの醸成に成功

スペイン王室御用達 マリア・クリスチーナ母太后摂政

 

 

城館ストラクチャー Nゲージ

自宅に帰ってみると、既に持っていたお城と同じ。

グレーのプラ岩盤と跳ね橋が付いて、茶の塗装を施したもの。

まあ、お城は幾つあっても構いません。

バイエルン S3/6 ロイヤルブルーとルートヴィヒ2世お召しワゴンを配して

 

9月のラストロ

先月は夏休みで催されなかったので、2か月ぶりの模型市。

目に止まったのは年代物のモノレールセット 

サイズはHOゲージ、1960年代の西ドイツ製 

小部屋を一周できるほどの延長レール付属、電磁式ポイント付き。

お値段は250ユーロ、勿論購入はしませんでした。

今回の購入品

Nゲージ用城、Nゲージ貨車2両、HO用羊飼いフィギュア

コルディジェラの狭軌鉄道

スペインの狭軌は鉱山が多い北部アストリアス地方の山間部に集中しています。

カンタブリア海に面した港町ヒホン付近の路線図

1960年代末までは多くの軌道が現役で使われており、蒸気機関車も健在でした。

1879年製造 マグダレーナ号 1346mm軌道

サンタンデールとエル・サルディネロを結ぶ路線

1887年製造 スペイン・ウジェラ社コルペット機 600mm軌道 

アレー谷線 1961年撮影

RCA サン・ファン・デ・ニエバ港 800mm軌道 亜鉛鉱石運搬車

1920年 サン・レオナルド号 箱型に防護されたユニークなボディ

ポンテベトラ海浜鉄道 海軍予備兵が鈴なりになった列車 

レコンキスタの発祥地 西ゴート王国のペラーヨ将軍と部下たちがイスラムとの対決を誓ったコバドンガ。

旧コバドンガ駅 1990年まで存続 山の奥に聳え立つバシリカ聖堂の塔

1911製造 OHW電気機関車 1000㎜

1948~68年までレソラ・セメント工場にて運用、1973年スクラップ

1914年1月19日 ドノスティア・アマラ駅における開業式

マッフェイ製蒸気機関車が牽引するパンプローナ行き一番列車

スペインの典型的なフロント盛装機

 

マドリッド~アランフェス鉄道

1851年2月9日 スペイン第2の路線として開通

マドリッド・メディオディア駅の開通式光景 

後のラス・デリシアス=アトーチャ駅

サラマンカ侯爵がフランス、ベルギー、イギリス訪問、技術援助と出資を募り、プロジェクトが実現。

アランフェス線用の蒸気機関車 

イギリス Stothert, Slaughter & C.a de Bristol 社

ベルギー Regnier, Poncelet C.a de Lieja 社

両国から各4機 計8機輸入 この画像によって運用機の型を特定することができました。

ドイツのバ-デンとスイスのバーゼル間を走っていたスパニッシュ・ブロテリーとよく似ています。

1851年開通記念の銅版画 4両編成

この路線はマドリッド~サラゴサ~アリカンテ鉄道会社(M.Z.A)の一部を成しています。

1858年、マドリッドから地中海までの延長路線が全面開通。

マドリッド鉄道友の会が製作してスペイン国鉄に寄贈した模型

ニックネームは、マドリレーニャ、イサベル2世、クリスチーナ、フランシスコ・デ・アシシ、エルナン・コルテス、などの愛称で呼ばれていました。

マドリッド・アランフェス鉄道マニュアル 1851年出版

復刻版のようですが、出版年は不明

マドリッド~アランフェス間 約50kmの路線地図

マドリッド ラス・デリシアス駅

アブロニガル川の橋

スイス風の信号所

運河橋

ハラマ川の橋

タホ川の橋

1等車&2等車

イサベル2世 女王御料車

 

スペイン初の鉄道路線はバルセロナ~マタロ間

1848年10月28日開通

イギリス企業グランド・ジャンクションレールウェィ社

英国人技師ジョゼフ・ロッキー設計

第1号蒸気機関車 マタロ号 

最高速度70km/h 営業速度50~60km/h

1948年 100周年を記念して製作された復元機関車

19世紀半ばのバルセロナ駅 現在のフランサ駅 

今と比べると構内のスペースが小さく見えます 

スペイン初のモンガット・トンネル 威厳のある両側の塔が印象的 

 

ASAF 鉄道友の会の所蔵書籍を整理した折に戴いたものです。

出典 Historia de la traccion vapor en España,  Locomotoras de M.Z.A

 

ルートヴィヒ2世 トリスタン&ロイヤルサロンカー
 
背景はノイシュバンシュタイン城 

本来はZゲージ用スケールの城ですが 

Nゲージに使ってもバランス的に違和感がありません。

 

1863~71年 バイエルン王国鉄道 B VI型 Maffei製造 75km/h

1865年 ワグナーの歌劇「トリスタンとイゾルデ」に因んで命名

      ミュンヘン中央駅にてデビュー

1860年 サロンカー製造

1865年 テラスワゴン製造

1918年 第一次大戦の敗北、ドイツ帝国の消滅と共に引退 

 

各ゲージ HO N  Z バージョン比較 

トリスタン&サロンカーの競演 
 
フロント方向から「トリスタン三銃士」

1889年8月19~21日の運行時 

ルートヴィヒ2世の意匠によるルイ14世様式の内装調度品 

豪華すぎて目が眩みます。

エリーザベト皇后も乗ったのでしょうか・・
(出典 Wikipedia)

アーノルト&ライレックス製 Nゲージ 

念願の蒸気機関車を遂に入手。

ルートヴィヒ2世 お召し列車 木箱入りフルセット 

1994/95年 400ユニット限定絶版品 真鍮製 

発売価格 1,550 ドイツマルク 

 
既に同じツインパッケージの客車7両は所有していますが

意中の君はトリスタン。

客車セットと抱き合わせて、eBayに前例のないサプライズ価格で出品されていたのを発見。機関車オンリーでもまだお得なプライス。千載一遇のチャンスと判断して、即座に定額購入のアイコンをクリック。


ドイツから宅急便で届いた梱包箱を解いて、逸る心を抑えながら試運転をすると、停まったり動いたりのギクシャク走行。カーブで炭水車が頻繁に脱線します。どうやら長期間保管されていた様子。発売から20年以上が経過した車両なので、ある程度の劣化は致し方ありません。徐々に慣らし運転をしているうちに目覚めてきたようです。しかしながら、全客車が金属製ゆえ、牽引力には限界があります。

高貴なものは観じて愛でよ、ということなのでしょう。

モーターはテンダー内蔵式、機関室と連結した回転シャフトで動力を伝えています。この継手部分が命の綱のようで、デリケートな箱入り王女。Railex社はもはやメーカーとして機能していないので、部品の供給やメンテナンスは不可能。故障したらお終いというリスクを負いながらも、マニアの人気は衰えず、Railexの過去の栄光を担って、プレミアム価格(機関車単品 8万~10万円以上)で取引されています。

 
これでルートヴィヒ2世お召し列車は、HO, N, Zゲージの全ての車輌が揃い、僕の鉄道模型コレクションにおいて、ひとつの目標が達成されました。


スペイン北西部ガリシア地方の港町 

コルーニャは白い格子のガラス窓が並ぶ風景で有名です。


木造のトラムが走っていた頃の大通り 

20世紀初めの港付近の大通り風景

馬車と電車が共存していた時代

右手に見える電車は後代の型