カタロニア鉄道博物館5 SL 19世紀テンダー | スペイン鉄道暮らし

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19世紀 スペイン蒸気機関車 テンダー式

120-2112 MZA168 Martorell

1854年 Regne Unit社製造 最高速度60kmh

現在スペインにおいて保存されている最古のSL

以前の機種を大幅に革新。イギリスの有名なロケット号や初期機関車の欠点、例えば車体枠の脆弱性を改良、両側を2本の長い縦材で補強。

1875年に TBF1891年に MZAに移籍。

1913年に入れ替え用に改造。ボイラー両側に2つの水槽を設置してタンク機となる。

バルセロナ~モリン・デ・レイ~マルトレル間の旅客列車用。終始一貫してカタロニアで活躍。

1929年のバルセロナ万博に参加したMZA社が会場に展示。

030-2013 MZA246 Mamut

1857年 Regne Unit社製造 最高速度50kmh

スペインではマルトレル号に次いで古い蒸気機関車、MZA社合併の初期時代に運用。
70両製造、フランス30両、イギリス40両。

100年前のスペイン国鉄設立期のSL1960年代アリカンテにて廃車。

106年間活躍した名誉を讃えて再製造されて展示。

040-2019  MZA571 Vilanova

1879年 Regne Unit社製造 最高速度50kmh

ヨーロッパでは一般的なSLではないが、スペインで好まれた機種。

全ての動輪がクランクシャフトで連結されて全重量を支えている。

高出力で主に貨物列車用、その性能は速度には反映されなかった。

TBF(タラゴナ・バルセロナ・フランス鉄道会社)MZA社のカタロニア路線にて運用。

1949年に当駅の所属となり、1967年に廃車。


030-2110  Norte1653  Perruca

1881年 ドイツ製 最高速度60kmh

主にスペイン北西部の険しい路線で運用、高い技術が応用された機関車。19世紀のSLの特徴は長く低い腰と高い煙突。強靭で  かつ簡素な構造。多くの鉄道会社で運用された。いかなるタイプの列車にも利用可能な画期的な汎用機、貨物牽引や入れ替え用にも使われた。1950年代にタラゴナ機関区所属、1960年に廃車。

220-2005 Oeste9

1881年 ドイツ製 最高速度90kmh

19世紀のスペインで最速の機関車、旅客列車用、5両製造。

20世紀初頭においても斬新なスタイルで人気。アメリカでは一般的な2-2-0車輪配置

MCP(マドリッド・カサレス・ポルトガル鉄道会社)にて運用。1928年にOeste西部鉄道会社に移籍。1941Renfe所属。速度に加えて牽引力を兼ねた機関車で、多くの長所を備えていたが、その割に充分な評価が与えられなかった。
1953年に当機を除いて廃車。1960年マドリッド・ラス・デリシャス駅での運用を最後に引退。


120-2131 Oeste77

1884年 ドイツ、エッシンゲン社製造 最高速度60km/h
当初はサラマンカからポルトガル国境区間で運用された。19世紀末に広範囲で使われた形式。ベアリング無しの前輪軸の導入は革新的で、走行速度と出力が増加した。旅客列車用。

1928年に旧鉄道会社が統合して西部鉄道が発足、この時に77号機となる。

1941年にRenfe所属、計13両のうち2両のみ残存。サラマンカ機関区で入れ替え用に使われ、1969年代に引退。

030-2369 Alcantarilla-Lorca4  Bicicleta 

1884 Regne Unit社製 最高速度60km/h

イギリスからアルカンタリージャ・ロルカ社が6両購入。当時の原型を保っている。

グラナダ~ムルシア間57kmにて運用。あらゆる用途に適した機関車。

Renfe移籍後も同路線およびアギラス線で利用、1960年代半ばに廃車。

220-2023  Andaluces6  Bobadilla

1890年 Regne Unit社製 最高速度80km/h

イギリスが所有したボバディージャ~アルヘシラス鉄道にて運用。後にアンダルシア鉄道と合併。イギリスで評価を得て量産された急行用テンダー機。Renfe統合後はアリカンテ~アルブテラ~トーレビエハ線などの急勾配が多い山間部に配属。1960年代に引退。