エジプト鉄道プロジェクトに関する新聞記事 El Mundo 5月27日付
「エジプト鉄道のテクノロジーはメイド・イン・スペイン」
5月25日、ターレス(Thales)エスパーニャ社は、ENR(エジプト国営鉄道)とエジプト鉄道網のリノベーション事業を契約。アレキサンドリア間の信号通信システムの改良プロジェクトを受注した。
この企業は、ヘスス・サンチェス・バルゴスを社長として、世界各地の高速鉄道の発達に貢献し、これまでトルコ、アルジェリア、モロッコ、メキシコ、マレ-シアにおいて実績と経験がある。1992年のAVE創設以来、主にメンテナンス業務を担ってきたが、これをエジプトに技術移転することは可能であるとしている。
年間売り上げ高は3億ユーロ、約60年の実績を持っている。
プロジェクト契約はエジプトのヒシャム・カンディル首相、ハテム・アブデル・ラティフ運輸相の臨席のもとに結ばれた。資金は世界銀行より融資を受け、11億ユーロの予算が計上されている。
ファラオの国は中近東諸国の中で最長の鉄道網を擁している。
カイロ~アレクサンドリア間は208km、路線の旅客利用者は年間2500万人に及ぶ.。この間の列車運行の増加と路線の安全性を高めることを目的とし、4年間の工期と2年間のアシスタンスとメンテンスを含んだ契約である。
鉄道網の中心としてカイロにテクニカルセンターを建設、将来的にはカイロの鉄道近代化とメトロ路線の延長を図り、シナイ半島へのトンネル工事や、高速鉄道の新線建設を念頭に入れている。
すでにスペイン企業はサウジアラビアのメッカ~メジナ間の高速鉄道の契約に成功しており、続いてエジプトでの市場拡張に強い意欲を示している。それはやがて首都とアレキサンドリアを結ぶ高速鉄道の建設に至る、いわば回廊となるであろう。
抄訳 by ルイス
