年末はコンサートの季節でもあります。
このジャンルの音楽も好きなので、時折クラシックコンサートやオペラに出かけます。
セビーリャ大聖堂には18世紀バロック全盛期に建造されたスペイン最大のパイプオルガンがあり、
パイプの総数は7500本、荘厳な音色で知られています。
聖堂付主席オルガニストのホセ・エンリケ・アヤラ氏は75歳、今でも現役で活躍しており、
現代スペインにおけるオルガン演奏家の最高峰と評価されています。
年間何度か演奏会が催されていますが、恒例のクリスマスコンサートを聴いてきました。
プログラムは、17世紀のBuxtehudeという初耳なトイツ作曲家のプレリュードとフーガニ短調から始まり、
J.S.Bachのコラールとカンタータよりマニフィカートとシンフォニア二長調、
19~20世紀のフランス、スペインの作曲家によるクリスマス関連の小作品。
アンコールはポピュラーなクリスマスソングのアレンジ曲でした。
実際に大聖堂に響き渡る音を聴くと、まさにパイプオルガンは楽器の王者であることを実感します。
そして、音色の多様性においても驚異的なバリエーションを備えています。
ある時には天変地異の雄叫びを表現し、ある時には繊細な鼓動となって、
体内の細胞の中まで浸透してくる波長となり、ミクロからマクロまでのあらゆる音階を網羅し、
力強いフォルティッシモの高まりに達する時には、あたかも大聖堂自体が巨大な楽器と化して、
床も柱も天井も一体となって振動しながら共鳴するといった印象を受けます。
メルクリンZ ヨハン・セバスチャン・バッハ記念貨車
クリスマスオラトリオのミニCD付き。芸術の香り高い粋なワゴンです。
これをシリーズ化して、モーツァルトやベートーベン、ショパンなど、著名な作曲家のデザイン貨車があったならば、きっと全部コレクションしたことでしょうけれど、バッハのみというのが、いかにも残念至極。