10月9日より連載で一つのテーマに絞って綴って参りましたが、
ここで一応のピリオドを打ちたいと思います。
図らずもスペインの地方都市の公共交通の揺籃の時代から現在までの変遷を
時代の流れと共に追ってきたことになります。
馬車鉄道から始まり、電化されて、全盛期を迎え、
自動車の大衆化に伴って、次第に道路の邪魔者として追いやられていき、
バス輸送にとって替わられて、やがて廃止の憂き目に遭っていく・・
そして、長い忘却の後に、装いを新たに見事な復権を果たしました。
2000年代を迎えた今、ヨーロッパの地方都市における路面電車の再評価の動きは
益々顕著になり、都市のエコ化と脱クルマ社会の傾向とあいまって
いわば「トラム・ルネサンス」というべき時代を迎えています。
今後の発展を期待したいところです。
また、都市景観の美しさと路面電車のハーモニーは、古い歴史のある都市ならではの魅力です。
この街の世界遺産をはじめとする数々のモニュメントとトラムのイメージセッションは
折々の画像を貯め置きながら、またの機会のお楽しみといたしましょう。
