スペインのディーゼル機関車
10201型
1935年 ドイツ Deutsche Werk Keel スペイン Maquinista Terrestre y Maritima製造
マドリッド・サラゴサ・アリカンテ鉄道(MZA)の入替機として運用
蒸気機関車と交替するために暫時導入を計画したが、2輌製造したのみ。スペイン内戦の勃発で頓挫。
ムルシアのアギラにて、イギリスのグレートサザーン・オブ・スペインレールウェィ社に所属
共和国政府の軍事物資輸送のため装甲が施されて入替用として使用。
1937年 コルドバ~アルモルチョン間に配備
1938年 バレンシア~タラゴナ間にてレバンテ軍団による反撃戦に従事
1939年 マドリッドに転属し、装甲装備を解除後、スペイン国鉄に所属
同型としては唯一、本機が残存するのみ
1952年 イタリア フィアット製
主要路線の高速化と近代化のために旧型の代替車輌として導入。
マドリッドのセーロネグロ機関庫に配備
軽量というメリットにより各地で活躍、3両編成で運行
両側は動力車、一方は荷物車、中央にビュッフェ、エアコン装備で快適
空気圧を考慮したスマートなフェイスデザインで好評を博した。
1960年代になると、よりモダンなTERやTalgoⅢの導入で第一線から退く。
1971年から電化が進み、TAFなど新型の電気機関車が旅客輸送の主流となり、地方路線に転用。
1980年代に廃車、博物館入り。
1955年 アメリカン・ロコモーティブ社製造
1 スペイン最初の本格的ディーゼル機関車(入替用を除く)
2 アメリカのALCO社から蒸気機関車と交替する目的で導入されたプロトタイプ
3 アメリカの経済援助マーシャルプランに基づいた鉄道部門への協力の一環
4 一世風靡した映画スター「マリリン」の愛称で呼ばれた
馬力1600CVのディーゼルエンジン搭載、電気式トランスミッション
発電機1台で6台のモーター作動、その後1800CVエンジンに交換
ALCO社は1800型および2100型シリーズを製造、計16輌導入
その後第2運転台を設置、フロントデザインはそのまま存続。
スペイン仕様1615型、合衆国から船積みされてビルバオ港に上陸
アンダルシア地方で運用、シウダーレアル県サンタクルス・デ・ムデナデスからペニャペロス峠を越えて
ハエン県リナレス・バエサに至る難所で使われた。
1966年、同路線の電化に伴い、コルドバ、セビーリャ、カディスなどで引退するまで活躍。
10601型
1962年 イギリス ヨークシャーエンジン製造
マドリッド~ブルゴス間の建設工事用に導入、量産計画は実現せず
1986年廃車
4020型
1966年 ドイツVV200型 ドイツ&スペイン Krauss Maffei y Babcock Wilcox 製造
スペイン国鉄が導入した時点で、通常のディーゼル機関車の出力が1600~2600CVであった時代に
3030CVという群を抜いた馬力を持ち、電気機関車を凌いで、最高時速130km/hを誇った。
マドリッド~バルセロナ間で特急列車の牽引機として32輌導入。
1968年にはマドリッド~ブルゴス間でも運用された。
油圧系トランスミッションの不具合が多く、1987年に廃車。



