夏休みに、小学生の皆さんと一緒に「身近にある漢方」をテーマに、自由研究を行いました。
子どもたちは、普段の生活でも目にする植物や昆虫、石を実際に手に取り、色や形、香りなどを一つひとつ観察しました。そして、真剣な表情で学習レポートを完成させました。
日本への医学留学を経て文学の道に進んだ中国の文豪・魯迅は、次のような趣旨の言葉を残しています。
「蟹が食べられるのなら、蜘蛛も食べられるかもしれない。しかし、蜘蛛はおいしくなかったため、今では食べる人がいない」
また、猛毒として知られるヒ素についても、「毒であることが分かるまでに、どれほど多くの人が命を落としたか分からない」と述べています。
これらの言葉は、私たちが現在当たり前のように受け継いでいる知識の陰に、先人たちの数え切れない試行錯誤があったことを教えてくれます。何が食べられ、何が薬となり、何が身体に害を及ぼすのか――古人は長い年月をかけ、ときには命を懸けながら確かめ、貴重な知恵として後世に残してくれました。
今回の自由研究を通して、子どもたちは「漢方は特別なものではなく、私たちの身近な暮らしの中にある」「漢方って役に立つだけでなく、面白い!」と感じてくれたようです。
今回の体験が、子どもたちの心に残る楽しい夏の学びとなれば、何よりうれしく思います。
