春から夏へ向かうこの時期、体調を崩す方も少なくないですね。徐々に気温と気圧の変化に体を慣らしていけば、落ち着いてきますので、あまり不安がらないでください。


 さて、今日は「waiting;thinking」について話したいと思います。

 日本の今の医療制度では、いつでも「お気軽に」病院を利用することができます。ただ、つらいからすぐ病院に向うのは、ときには「waiting ちょっと待った~」「thinking じっくり考えて」と言いたくなるのも率直な気持ちです。


 例えば、自律神経失調症の患者さん;

 つらいからと「原因探し」のため、次々と「検査」、「精密検査」の渦巻に入り、数ヶ月を病院で費やすことを時々見ています。もちろん、最後は「異常なし」か、「○○の疑いで経過観察」を言われる・・・そして患者様本人はこの数ヶ月の「検査と結果待ちのサイクル」で急に5歳、10歳老けて見える。わたしに言わせれば、あんなにCT、MRIを摂っていたら、「ない病気も出てくる」でしょう。


 もう一つ:炎症性疾患の患者さん;

 一般的に炎症性疾患は、メザラジン(Mesalazine)など抗炎症薬を使い、それが効きにくい時にプレドニンなどステロイド剤を使います。大体この過程が1年以上かかります。それでもうまくいかないときに使うのが、生物製剤か免疫抑制剤です。しかし、これらの「効く」薬には副作用も弱くありません。髪の毛が落ちる、白血球が下がる、肺炎になりやすい、場合によっては亡くなることもありえます。

 しかし、患者さんがすぐに「効き目」を求め、ひたすらつらさを医師に訴える場合、医師もそれに合わせて「すぐ効くけど、強い副作用も出る」薬を出さざるをえないケースもあります。そして、自然治癒力が低下した患者さんは長~い長~い「見えない次の症状のトンネル」へ、そして永遠に「薬漬けの沼」で過ごすことになります・・・


 「つらいから強い薬じゃないとダメ」と言うかもしれませんが、「一番良い薬は免疫力であり、自然治癒力」だと思います。


 CT等精密検査は「難病、重病」のための検査手段であり、「お気軽に」受ける必要はありません;また、炎症性疾患を含め、あらゆる慢性疾患は治るのもやはり「慢性的」に時間がかかり、焦りは禁物です。

 

 信頼できる主治医と良好な関係を築きながらも、「waiting、本当にすごくつらいのか、どんどんひどくなっているのか」、「thinking、本当にいろんな検査が必要なのか、もっともっと強い薬で症状を抑える必要があるのか、過剰医療ではないのか」をいつも肝に銘じてほしいです。


 やはり「元気が一番」、そして「自分の体は自分で守ること」ですね。

 

        

       ご縁のある皆様の健康を祈りながら6月の初日に 魯 紅梅あじさい