漢方医の外祖父は、人はみんな頭の上に「気」があると言っていました。その「気」が「白い煙のようなオーラ―」の患者さんは肺が弱いからシナモンや生姜を飲ませ、寝かせて汗をかかせば治る;黒っぽいオーラ―は腎が弱いから治るまで時間がかかるなど、生前に教えてくれました。
医学部の学生になって、夏休みに西洋医の母の眼科診療を見学していた時です。「あの患者さんはアルコール中毒だから、目も肝臓も治さなければいけない」とか、「さっきの患者さんの目の赤味は結膜炎ではない、心を病んでいるから悩みを聞いてあげるのが一番の薬」などと、患者さんの目だけでなく、歩いて入ってくる姿、表情、口調などからいろいろ教えてくれました。当時は、「なぜわかるの?」と半信半疑の気持ちでした。
医学の道に入って20年弱、やっとこの頃わたしにも不思議に患者様の何かが見える(診える)気がします。ある中年女性は美人で品も良かったですが、初回相談時に本当に頭の上に「青っぽい、暗い」オーラ―が見えたのです!実は、その女性は大学のピアノの講師をされていて普段はとても元気だったそうですが、その頃は遺産相続問題に家族で揉めていて心を病んでいたそうです。漢方薬は、戦場で武士に服用させていた、精神安定作用がある薬を出しました。数か月の服用で元の元気な体に戻りました。今も時々YOU TUBEで彼女のピアノを聞きながら、心から応援しています。
ある30代後半の男性は、歩いてくる姿が風船の気が抜けて沈んでいるような印象でした。日本中のみんなが知っている有名銀行の企画部勤めの方です。ハードワークで食事も不規則で、まさに「気が抜けている」状態でした。毎日栄養ドリンク4本に頼ってもなかなか気力が出ない、そして年中かぜをひきやすいと訴えていました。漢方は、消化機能の改善に重点をおき、代謝促進と免疫増強作用がある薬を出しました。漢方相談にみえるたびに、「気」がどんどん入ってくる印象でした。1年後は昇進までされました。しかも、仕事は逆に楽になったそうです。その後は奥様までわたしの「信者」となり、美肌の漢方を出してもらっています![]()
受診を、英語で「see a doctor」といいます。ご自分の身体を「3時間待って、3分間診療」ばかりに頼らず、時には自費で「30分診てもらう」のも、日々頑張ってきた「わが心と体」にうれしいご褒美ではないかなと思います。待っていますよ![]()