盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます。音量に注意してください。>

 

 

明治、大正、昭和を生き抜いてきた人々の足跡を辿りに、

ある方の家を訪れた。

奥さんの祖母にあたる方が盛岡芸妓だった。

早速出てきたのは「切り火」。

安全祈願、厄除けや身を清める意味がある。

右の肩口の後ろから2、3回火打石と火打金を打つのだ。

その家の旦那さんが、打ってみた。

すると、カチッと朱の火花が散り、みんなの歓声。

続々と色々な物が出てきた。

 

 

幾つもの三味線、写真など次々とテーブルに。

私もスタッフ達ものめり込むように見入った。

その家の亡くなっている方で海外に長くいた方もいた。

何かのパーティーのメニューまである。

 

盛岡芸妓は、置屋制ではなく言わば一人ひとりが事業主。

声がかかった先と調整したり、スケジュール管理したりする箱番がいた。

芸妓の持ち歩く木製の箱の中に三味線などが入っていた。

箱番は、その木箱を預かったり、持って付き添うことも。

その箱も見せられ、中に折り畳みの三味線が入っていた。

また歓声。

 

 

Everything Happens to Me · Duke Jordan

 

 

気がつけば夕方。

とても一度では聞ききれず、後日、またお願いすることに。

驚いてばかりだった。

外に出ても興奮が収まらないので冷たい空気を感じない。

夕飯を食べて解散することにした。

 

「上田のむら八さんに行きませんか?」

と誘う。

「いいですね」

 

 

混んではいたが、幸いなことに待つこともなく座れた。

 

 

まず運ばれてきたおかわり自由のキャベツ。

小鉢で分け、それぞれ好きなドレッシングで食べる。

 

 

やはり先ほど見てきたばかりの三味線や写真の話になる。

 

一緒の人達はハンバーグセット。

熱々の鉄板で、まだデミグラスソースが泡立つ。

飴色の姿に見ている私もゴクリ。

食べ始めると、顔を見合わせ微笑む。

 

 

 

 

私は、メニューから単品でバラバラにチョイス。

始めは「奥いちきみ」の特製コーンスープ。

このきみ(トウモロコシ)は、一戸町奥中の坂松農園さんのきみ。

トウモロコシ一本の茎から1個だけ選別。

とても香りよく甘い。

それが、むら八さんでスープになった。

心地よい甘味で美味しい。

 

 

コロッケとミニのビーフシチューと茶碗蒸し。

 

 

その日によって茶碗蒸しはとても安い。

とろとろとして美味しい。

 

 

粒立つご飯。

 

 

カボチャとジャガイモのコロッケ。

二つの味が楽しめるちょっと贅沢なコロッケ。

 

 

いよいよミニながら食べ応え十分のビーフシチュー。

見た目と違い、喉に残らず後味がいい。

勿論、じっくり丁寧に仕込まれたソースに包まれたビーフは柔らかい。

噛まずとも口の中で溶けてく。

美味しい!

向かいの視線が気になった。

 

 

 

 

今日、明治、大正、昭和を辿り、洋食を食べたくなったのだ。

「ハレの日の陽食屋むら八上田店」の深いコクのビーフシチューで昭和を思う。

ひと口ごとに見てきた写真や三味線を入れる木箱などが蘇る。

どこか異国の地で食べた人は西洋料理をどう感じたのだろう。

帰ったら撮ってきた写真を見てみよう。

「どうしました?」

しばらく一人、思いに耽り過ぎていた様だ。

「今日は御礼です。おごります。」

パチパチと手を叩く。

 

会計してスタンプがいっぱいになった。

カードが1500円分の食事券になった。

 

 

 

 

 

 

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