盛岡食いしん爺日記
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久し振りに忙しい。
少し仕事が進んだとなれば温泉へ。
盛岡から30分と少し走れば、もう小岩井農場。
岩手山もぐっと大きくなる。
山頂から麓にかけてしだいに白くなってきた。
冬将軍は日毎に街に迫っている。
毎年、この時期は温泉が最高。
久し振りに虹を見た。
子供の頃、七色の橋の袂に行ってみたいと思い手を繋ぐ母に言った。
苦笑いしてしゃがみ込み、
「近くに行くと、またその分遠くに行くんだよ」と笑う。
それより消えてしまうから一緒に見ていようと言われた。
小学校の高学年になると、
そんな話を母とすることもなく毎日、友達と一緒だった。
中学生になればなおのこと親との話は限られた。
今日向かうのは網張温泉。
麓から山に入ると、
森の樹々は、長く少し曲がった針のようだ。
日陰には雪が薄っすらと。
自動設定のエアコンからの暖気が勢いを増す。
休暇村網張温泉。
本館のほかに日帰り温泉の「薬師の湯」がある。
目的地は、ここ。
Walter Bishop Jr Trio-Take One Of My Pills
少し雪が舞ってきた。
早く温泉に入り、思い切り四肢を伸ばしたい。
千三百年の歴史のある網張温泉。
宮沢賢治も入ったことがあるらしい。
網張五湯とは本館の「大釈の湯」と「白泉の湯」。
それに冬季間は入れないが、
野趣溢れる「仙女の湯」と「鹿追足湯」とこの「薬師の湯」。
ホームページに寄れば、
よく行く「ありね山荘」をめて網張六湯ともいうようだ。
薬師の湯には内湯と露天風呂がある。
内湯で温まり、粒の小さな雪が舞う中露天風呂にも入った。
軽く硫黄の匂いがし、いい湯だ。
広い休憩室もある。
ゆっくり入り、風呂から上がると1時半。
ロビーに飲食のスペースがありランチも食べられる。
これはありがたい。
三種あったランチから郷土料理の「ひっつみ定食」を選んだ。
山間の温泉に来たら、こんな感じの物が食べたい。
たっぷりのひっつみに炊き込みご飯も。
いいじゃないか、とニンマリ。
外は寒いが温泉で体は温もり、さらに熱々をいただく。
何種類かのきのこがたくさん入っている。
きのこや山菜が山の温泉にはよく似合う。
ひっつみは小さめだが、かえって食べやすい。
美味しい!
炊き込みご飯の量も私には丁度よく美味しい。
名湯とランチ。
心身ともに癒され温まった。
外に出てもダウンのコートは、まだいらない。
隣にある「網張ビジターセンター」に寄ってみた。
木の温もりを感じるとはこういう空間をいうのだろう。
このビジターセンターでは、
写真と併せてイラストでガイドしている。
イラストは「さいとうゆきこ」さんだ。
「盛岡食いしん爺のもりおかじまん」
「盛岡食いしん爺のまちを歩けば」
などの本のデザイン、イラストをお願いした方だ。
なるほど彼女らしいイラスト。
ビジターセンターとは国立公園などで訪れた人が
自然や文化などを理解しやすく安全に楽しむための案内所。
地域の案内や展示、催事も行われ休憩所でもある。
美しい自然を写した写真展も行われていた。
さて、そろそろ盛岡の街へ帰ろう。
車に乗り込むと、気温は4度。
1時間もしないうちに事務所で仕事をしているだろう。
盛岡はいい街だ。
「どんとはれ!」(めでたし、めでたし)

























