盛岡食いしん爺日記
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先日、打合せが終わりご飯を食べることになった。
資料を片付けながら、
ある方が「ハンバーグが食べたい」。
私ともう一人も頷いた。
三人の意見が一致してハンバーグで知られる「カフェレストラン瑠奈」へ。
Duke Pearson Quartet - Friday's Child
年に数回は訪れる。
隣の席と離れていて、ゆっくり食事や話ができる。
その日は、窓際の席が空いていた。
家族連れ、歳を重ねた二人や若いカップル。
一人で黙々と食べる仕事帰りらしい人も。
瑠奈は確か創業が昭和54年だったと思う。
ハンバーグで知られているが、メニューは色々。
その日のお薦めメニューがある時は何を食べるか迷い、悩むのです。
サラダを食べながらハンバーグの話になった。
発祥の地ドイツのハンブルグから始まったが、
盛り上がったのは日本で1960年代に流行った「マルシンハンバーグ」のこと。
鯨や鮪だったらしいが、美味しかった。
弁当箱を開けて入っていると嬉しかった。
日本に伝わると見事に日本人の口に合うように進化し、独自の西洋料理となる。
ハンバーグステーキは、ファミリーレストランの人気メニューだった。
話は、近頃ファミリーレストランに行ったか、ということに。
スカイラーク、ガストやサイゼリヤなど。
ひとりが、サイゼリヤには時々行くという。
なんとなく、ファミリーレストランといえば、
車で行く、席数が多い、営業時間がな長いことなど。
今ではカジュアルレストランという言葉もある。
話の盛り上がりが覚めてきたところでサラダがきた。
二人はピラフとハンバーグのワンプレート。
この美味しさを知っている。
ハンバーグは、勿論ピラフが美味しいのだ。
多そうに見えてもどんどん食べてしまう。
私はエッグハンバーグ。
200グラムから熱々の鉄板にのってくる。
ナポリタンもついてくる。
ビーフ100パーセントのハンバーグ。
上にのる玉子。
切り分けると、肉汁に玉子の黄身がトロ~リ。
待ち受けるソースの海に流れ込む。
見ているだけで幸せになる。
向かいの人達も「お~」と覗き込む。
「牛肉の旨味をまろやかにする玉子の魔法」と言ったら、
二人に受けた。
カフェレストラン瑠奈の肉の旨味たっぷり、人気のハンバーグ。
食べ飽きない美味しさだ。
瑠奈の田圃の新米。
オーナーの田圃で育まれた米。
ご飯が粒立ち艶々だ。
美味しい肉の旨味をご飯が際立たせる。
う~ん、美味しい。
しばらく、ひとりの世界にはまって食べていた。
鉄板が空になると、
「奇麗に食べましたね~」と笑われた。
それぞれが満ち足りた顔。
美味しい物を前にすると話はどんどん広がる。
「ところで、次に出す本はどうします?」
打合せでも話題の一つだった。
「ある人が、食べ物の歴史や纏わる話を書いてみたら、どう?」
すると、もう一人の人が、
「やたらうんちくが並ぶ様でどうかな。」
私の緩んでいた脳細胞が軽くゆすぶられる。
実は今、自分にしては長い小説を書いている。
青春時代の昭和な話。
「読んでみたい!」
そう言われると、気恥ずかしくて口ごもった。
書いている時は楽しくて仕方がないが、
果たして人に読んでもらう程度に仕上がっているだろうか?
でも、催促されて来月の打ち合わせの時に持って来ると言ってしまった。
二人と別れた帰り道。
実は、車に分厚い原稿を積んでいた。
どうしたものかと迷いながらの帰り道。
盛岡市津志田南二丁目
「カフェレストラン瑠奈」












