盛岡食いしん爺日記
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盛岡は雨。
午後になっても降っている。
窓から外を見ていた。
バドミントンやパソコンで疲れた体を癒しに雫石町のありね山荘へ行こう。
早く出て美味しい珈琲を飲んで温泉に入ろう。
車の鍵をポケットに。
こんな時は決断が早い。
時間は3時半。
思いついて40分で雫石の風光舎に着いた。
風と光の風光舎だが、
夏の雨もいい。
緑が息を吹き返した緑は濃い。
静かな喜びに満ちている様に見える。
So Nice · Jim Tomlinson · Chris Wells · Colin Oxley · John Pearce · Simon Thorpe · Stacey Kent
2009年創業。
珈琲の焙煎とカフェ。
16年になるのたが、私にはもっと古くからあった気がする。
見つけてから20数年来ているカフェという錯覚。
大好きなアプローチ。
小雨でも足取りはゆっくり。
以前は、建物が目立っていたが、
今では建物を覆う様に樹々は空に伸びた。
ドアの近くに立つと珈琲の香り。
窓際の席がお気に入り。
丁度、席が空いて案内された。
オーナーの奥さんに言った。
「雨もいいですよね」
「緑が元気で奇麗です」
と微笑む。
季節、日々、時間ごと絵の様な窓の光景は変わる。
晴れた日は、置かれている双眼鏡で岩手山を眺め鳥の声を追う。
時には窓のすぐ下で鳴くこともある。
今日はケニア。
いい香りだ。
オーナーの説明には「すっきりとした苦味の後に甘味が感じられます。」
そのとおりだと思う。
美味しい。
人の手が入ったものを林と呼び自然に生えているのが森。
だとすれば、この辺りは両方の境目。
自然の恵みを大切に思うオーナー夫婦の庭は、
周りの森と繋がっている。
窓のすぐ右に合歓の木がある。
今年は残念ながら花の咲く時期に見に来れなかった。
細かく伸びた葉に雨粒。
来るたびに発見がある。
雨のせいもあり、運よく残っていた抹茶のシュークリーム。
皮に塗り込められたものは何だろう。
窓の外の樹々の様な濃い緑。
抹茶の風味。
皮とシュークリームが一体となり、
塗られたものの正体が分からなかった。
とても美味しい。
ベーグルも。
これは西和賀町のB&Bカタスミの美味しいベーグル。
直接届けに来ているそうだ。
ここで食べられるのも嬉しい。
バター、クリームチーズとジャム。
添えられたピクルス。
外はカリッと中は噛むほどに甘味が滲む。
雨の緑を窓越しに見ながら美味しい珈琲とシュークリームにベーグル。
言うことなし。
土曜日で日中は混んだ様だ。
豆を求めに来る人もいたがカフェにはカップルが2組。
少しオーナー夫婦と話ができた。
時々、温泉の帰りに店を閉めた後、
あたりを散歩する二人と会った。
「どのぐらいの頻度で行かれるんですか?」
と聞かれ、
温泉は暮らしの一部ですが、せいぜい週に一度が限度だと答えた。
その割には、この夏、何度も会った。
癒されて風光舎を後にした。
さて、後は温泉だ。