盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
今年の紅葉は、もう終わりかな。
まだ盛岡城址のもみじの紅い絨毯を見ていない。
暑い9月から急激に冷えて、
緑が混じったまま萎れてしまったのだうか。
21日、近くへ行ったついでに、もう一度行ってみようと思った。
東側から入った。
銀杏の木が綺麗だ。
3時半頃だったので、傾いた陽射しが黄色を際立たせる。
まだ、見に来る人は絶えない。
Main Title · Danny Elfman
<音楽が流れます、音量に注意>
上に行った。
もみじが、最後の力をふり絞る様に紅い。
ゆっくり歩いた。
来てよかった。
なんだか得した気分だ。
紅の絨毯が敷かれていた。
その上を歩いた。
かさかさと乾いた音。
まさか最後の最後に見ることが出来るとは。
今年は、心ゆくまで紅葉を楽しんだ。
城跡や街をぐるりと散歩して桜山の方へ。
盛岡の人は、官庁街と桜山神社に挟まれた一帯を桜山と呼ぶ。
その中にある「ティーハウス リーベ」。
取材時に聞いたが創業は昭和46年(1971)。
本に載せた時の記事。
「螺旋階段を2階へ上がると、
昔から変わらないダークブラウンのクラシカルな世界。」
などと書いてある。
自分で書いても忘れていた。
ダージリンを頼むと、
「久し振りですね」と言われた。
確かにそうだ。
ひとりで本を読んだり、
誰かと待ち合わせしたり、
数人で賑やかに話したりしてよく来ていた。
特にほかの喫茶店に入り浸っているわけでもない。
となると、自分の行動パターン、暮らしぶりが変わったのか。
まず、深夜まで飲み歩く事はなくなった。
本の置き場に困ることもなくなっている。
9月からは、会議や打合せも減らしている。
長くなったのは、事務所でパソコンに向かう時間。
たっぷりのリーベの美味しい紅茶。
2杯半は飲める。
ふと、顧みる。
今日、見ることができた紅い絨毯。
先日に見た高松の池の白鳥。
落ち着くダークブラウンの世界でたっぷりの紅茶。
次から次へと自然に想いは巡る。
あまりに急ぎ足の秋、
冷たい風に体が慣れない。
今年もあっという間に終わるだろう。
情緒が乱れる時、こういう時間が心を和ませてくれる。
ゆとり時間と、大切なのは落ち着く空間なのだろう。
猫を撫でている時の様に、揺らぐ心が穏やかになっていく。
螺旋階段を下り、
店の方々の顔を見て「また来ます」と言った。
いつまでも続いて欲しい店の一つ「リーベ」。
帰りに見た夕暮れの城址の光景。
見ていると、ますます穏やかな心になってくる。
「ティーハウス リーベ」
盛岡市内丸
(通称 桜山)