盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
先日の昼下がり、
急に空が低くなり、
暗くなったと思ったら激しい雨。
子供の頃の記憶にある夕立とは違う。
アスファルトに叩きつける雨粒。
まるで地球が怒っている様だ。
Mr. Lonely · The Lettermen
今日は晴れ。
テレビで高校野球の岩手県予選の準々決勝を見た。
菊池雄星、大谷翔平などを輩出した花巻東高校は、順当に勝った。
次の試合は母校で相手は私立の強豪。
大差の敗北を予想していた。
終盤に力尽きたがよく戦った。
寝転んで見ていたが、
9回裏の攻撃は椅子に座り、姿勢を正して見届けた。
母校は甲子園に3回出場しているが、勝ったことがない。
高校3年生の時、県大会の応援に行った。
あの頃、野球部の選手はスターだった。
スタンドの上の方に立ち、
すぐ下にいる仲良しの女の子ばかり見ていた。
その子の視線の先に1塁ベースを駆け抜ける同級生の姿。
いいあたりながら2塁上でアウト。
悔しがる仲良しの子。
その子がふいに後ろを見上げた。
どんな顔をしていたかは覚えがないが、
彼女の眼差しは怪訝そうな視線になり、ついには睨まれた。
きっと私は薄ら笑いを浮かべていたのかもしれない。
その日は「東家」へ。
ある人にご馳走になる日。
ちょっとだけ仕事を手伝ったお礼だという。
甘えることにした。
入口には石や南部鉄器の猫のオブジェ。
中にも沢山の猫が並ぶ。
ご馳走してくれた人はミョウガのそば。
涼しげで、さっぱりした感じ。
夏らしいそばだ。
いつか食べてみたい。
かき揚げも。
海老や野菜がたっぷり。
揚げたての食感。
そのまま食べてもつゆに浸しても美味しい。
私は海老カツ丼玉子とじ。
名前に惹かれた。
海老のすり身のカツとは別に海老天も入っていた。
東家のカツ丼は昔から人気だが、これもいい。
玉子のとじ加減がいい感じで美味しい。
どんぶりものにつくそば。
味噌汁や吸い物の店もあるがそばもいい。
そば湯を飲みながら、
少し歪んでいた思春期のことを話してみた。
すると、ふた回りは歳の違う人は大笑い。
つられて私も笑った。
ご馳走になったお礼を言い、東家を後にした。
その夜、パソコンに向かっていたが、
「そうだ」と立ち上がり高校時代のアルバムを探した。
ほこりまみれの扉を開くと、級友の姿が四角く並ぶ。
今も時々会う仲間たちは何かを悟った様な顔をしているが、
写真の眼はみんな輝いていた。
少し歪んでいるのにすぐ頬を赤く染める少年は、
まだ心の奥に潜んでいるのだろうか。
皆はどうなんだろう。
そういえば8月上旬にミニクラス会がある。
ちょっと楽しみだ。