盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
先日の午後、
体育館に向かっていた。
歩いていると鮮やかな紫。
もう咲いていた。
多くの蕾を従えて一輪だけ。
朝顔の次に見かけた立葵。
ある人が話していた。
「おばあちゃんが立葵が下から咲いて、てっぺんにきたら夏が来る」
ところが真ん中だけ咲いている。
北国の6月半ばで、立葵が咲くとは・・・
不思議をとおりこし怖さを感じた。
体育館に到着。
着替えてしまえば、白い羽しか頭にない。
気温28度の午後、
体育館の窓を閉め暗幕をひき、
水銀灯を点ける。
その中でバドンミントン。
シューズの底、ラケットの握り具合を確かめる。
もう無理はできない慎重に。
練習ゲームをしては、涼しいロビーで休息。
3時間半いて3度着替えた。
2年半前、数年休んでいたバドミントンを再び始めた。
昨年の秋、ようやく調子が戻ってきたと思ったら入院。
また始めて数か月。
ようやくスマッシュが決まり、ドロップショットがコートに落ちる。
少し戻ったことが嬉しい。
Ma solitude · Georges Moustaki
練習が終わり、5時近いが外は明るい。
車の中でドリンクを飲みながら「肉を食べよう」と思った。
誰かを誘ってみよう。
すぐ、肉を食べたい人が見つかった。
6時半に待ち合わせ。
「定食とほろ酔いしょうが焼きや」
まず、どんぶりに山盛りのサラダ。
サラダに中東のふりかけ「デュカ」をかける。
スパイシーで食感もよく、そそられる食欲。
「千葉さん、ごめんね今日、ポークソテーができないの」
「そうですか」
「帰る?」と笑う。
皆が笑った。
三種の小鉢もありがたい。
「ふわふわ玉子焼き」が焼き上がった。
たっぷりの玉子焼きはオーナーの愛でふわふわ。
「美味しい~」と向かい。
誘ってよかった。
その人は「バルサミコ&トマト入りしょうが焼き」。
ご飯にもたっぷりデュカ。
味噌味のしょうが焼きににんにくを入れてもらった。
味噌味とにんにくのコンビは大好きだ。
それにしょうが焼き。
美味しいなぁ~
「どうです?」
「美味しいです!」
味噌汁もたっぷり。
カウンター席に仕事で何度かご一緒した方がいた。
よく来るそうだ。
目の前のしょうが焼きに夢中で気がつくのが遅れた。
お子さんと一緒だった。
数年前だろうか、何度か見かけた頃とは別人の様だ。
背も高くなり、しっかりとした話しぶり。
時の経つのは早い。
子どもの頃から豚肉が好きだ。
今も中華料理の時には酢豚を欠かさない。
母が肉屋で経木に包まれた豚肉を買い物かごに入れる。
見ていると、小さな胃が騒いだ。
でも酢豚じゃないとがっかりしたものだ。
大人になってしょうが焼きも好きになった。
私にとって大人の味だ。
一枚一枚、たっぷりとソースを絡ませる。
口の中に入れ、噛みしめる。
味噌とにんにくがしょうが焼きの旨味を増す。
食べているとオーナーが、
「今度は、ポークソテーを食べに来てね」と言う。
しょうが焼きは勿論のこと、
オーナーに会いたくて訪れる人も多いのだろう。
たっぷり食べ、デザートは珈琲ゼリー。
最後の客になっていた。
いつもの様に外まで見送られる。
「また来ます。」
今日もいい日になった。