盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます、音量に注意>

 

 

今年の春はあっという間に駆け抜けていった。

もう夏空が続く、梅雨はどこへ。

6月18日の夜、サクランボの様子を調べた。

今年は色々な品種が一斉に実っている。

翌日、小嶋農園に電話してみた。

ネット販売も終わり、

店頭売りも来てみないと分からないという。

サクランボ好きにそろそろ終わると電話した。

 

 

午後早々に迎えに行った。

盛岡から東北自動車で南下し、北上ジャンクションから秋田自動車道へ。

横手から東北中央自動車道、湯沢横手道路へ。

 

 

 

 

But Beautiful Tommy Flanagan Trio


 

おや?

道路に飛びだしてきた動物。

アクセルから足を離す。

中央分離帯で止まった。

対向車がきた。

すると、慌てて逆戻り。

ガードレールを潜り土手に消えた。

助手席の人が、

「穴熊っぽいね」

確かに穴熊に見えた。

彼らの移動は命がけ、大変だ。

 

 

三関で下りる。

山麓に長く続くサクランボ農園。

南北1キロも。

 

 

 

 

南の端にある小嶋農園。

毎年初夏の恒例行事。

 

 

 

 

お母さん、お父さんと息子さんがいた。

今年も大変らしい。

数年前までは品種ごとに順番に実をつけたが、

今年は、あれやこれやと一気に色づいているそうだ。

お父さんは、特にここ3,4年はおかしいと話す。

三関(みつせき)の東側の山塊。

標高770メートルの東鳥海山を中心に500メートル級の山々。

この西日がよくあたる扇状地に広がるサクランボ農園。

ミネラルを含んだ伏流水が豊富で、斜面の水はけがよい。

東鳥海山の山頂近くには神社の社もあるという。

色々な話を聞いた。

 

ちょと農園をみせてもらった。

 

 

 

 

電話で話したお母さん。

「贈答用、お見舞いだっけ」

5,6人が束になった伝票の順序に詰めている。

丁寧に作業している。

こちらの希望を話すと、

「わかった、今日そろえてみるからね」

「お願いします、あと自分達用に少し」

「今年も盛岡から、よく来てくれたねぇ~」

 

 

 

 

 

 

丁寧に粒を整える息子さん。

見事な紅い宝石!

今年は、早く終わりそうだという。

下手をすれば今月いっぱいかもしれないそうだ。

いつもより2週間は早いと思う。

 

 

宅急便でお願いし、持ち帰りを車に積んだ。

一家に見送られ、

「気をつけてね、また来年ね」

「はい、また来ます!」

恒例行事が終わった。

 

 

後は帰るだけ。

あちこち寄り道することに。

 

 

 

 

 

強い日差しに猫の後ろ姿。

「やれやれ、どこで涼もうか・・・」ってところ。

 

 

帰りは稲庭町の方へ遠回り。

 

 

 

 

その訳は稲庭うどん。

満足して帰り道は、ゆっくり一般道。

横手まで南下し、東へ走り西和賀を経由して雫石に抜け盛岡へ。

 

翌日、

早速サクランボ。

紅い宝石は完熟!

しっかりとした厚い果肉。

ほどよい酸味、果実の糖度が高く喉に残る甘味。

いくらでも食べられそうだ。

まさにスイーツの女王。

 

 

甘くて粒の大きいサクランボを食べながら、
毎年思い出す。

もう数年前のこと。

7月も半ばを過ぎたころに三関を訪れた。

着くとどこにも「サクランボ狩り」のノボリは見当たらない。

道端で作業している人に聞いた。

まだ直売しているかもしれない農園を聞けた。

「小嶋農園」の幟と人影が見え、車を停めた。

「もう、お昼で今年は、終わりましたよ」

「そうですか・・・」

「あら、盛岡から来たんだね~ せっかくだからこれ食べてみて」

まだ枝についていたサクランボをとってくれた。

豊かな果肉。

甘く、瑞々しい果汁が口の中に広がる。

美味しい!

そして、少し分けてくれた。

これが小嶋農園さんとの出会い。

そして、毎年サクランボのことなどを色々教わってきた。

昨年は息子さんが話していた。

奥さんが、砂糖を使わず、

サクランボだけでのアイスクリームを作るという。

 

 

そして、昨年お母さんが言っていた。

「サクランボは生きてるからね」