盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
花巻市円万寺観音山。
道路際にひと際大きな石の鳥居。
潜って細い道に入る。
曲がりくねって急な坂。
上りきると、
鬱蒼とした樹々の中に円万寺観音堂と八坂神社がある。
境内には、千二百年前に植えられたとされる古木の杉。
チベット仏教学者の多田等観が花巻に来た時に
過ごした「一燈庵」や南北朝時代の石碑もあるらしい。
多田等観は、秋田生まれで大正時代にチベットで仏教を10年も修行。
膨大な資料、経典などを持ち帰った。
彼の弟が花巻の光徳寺で住職をしており、資料を預けた。
それは大切に守られ、一部が市の博物館で所蔵。
いつか曼陀羅の世界を覗いてみたい。
また、境内の馬頭観音由来の民芸品がある。
稲わらを素材にして作る「忍び駒」という。
縁結び、五穀豊穣、子孫繁栄の祈願で人目を忍んで供えるらしい。
神楽殿もあり、円万寺神楽として伝承されている。
色々な事を知って辺りを見回せば、神様への祈りも深く。
少し歩くと鳥居の間から広がる田園風景。
鳥居の下に続く木の階段。
昔は、ここを登ってきたのだろう。
それぞれの願いを背負って急な階段を上る。
振り向いた先に広がる平和な展望。
心安らいだ事だろう。
Enya - Caribbean Blue
<音楽が流れます、音量に注意>
初めて来た時は歓声を上げた。
海原に浮ぶ島々の様な屋敷林。
日本の原風景が広がる。
視界いっぱいに水をたたえた田んぼ。
秋には黄金色に染まる。
しばらく見ていた。
山を下れば、花巻の温泉郷は近い。
ひなびた大沢温泉、鉛温泉など多くの温泉が連なる。
日帰り湯の「なごみの湯」へ。
ゆっくり四肢を伸ばし、腰や肩、膝を癒す。
素晴らしい眺めに温泉とくれば、次は美味しいもの。
街の方へ。
「ポパイ」の看板が見えた。
ここで、ある人と待ち合わせ。
駐車場に車を停めると、もう来ていた。
顔を合わせるなり言った。
「今日は、食欲旺盛で迷わずポークソテーにする!」
すると、
「なんか、いい事でもあったの?」
確かにいい日だ。
ポパイは、花巻のブランド「白金豚」で知られる高源精麦の直営レストラン。
昭和58年の開店。
白金豚は、奥羽山脈の水やコメなど地元の恵みを食べて育つ。
メニューと一緒に置いてあるスタッフが書く会報も楽しみ。
それぞれのスタッフの出来事なども書いてある。
向かいに座った人は、メニューを何度もめくる。
「迷うなぁ~ パスタも食べたい、ピラフもハンバーグも・・・」
7,8分が過ぎた。
ようやく選んだのは「ポパイピラフバーグ」
スープはキャベツのポタージュ、カリカリベーコントッピング。
「お~ キャベツの風味がまろやかで、ベーコンがいいね。」
食レポしながらこちらを見る。
ハンバーグとピラフとは考えたもの。
今、キャベツが高いらしいが、たくさん刻まれていた。
シンプルな味付けのピラフで人気らしい。
「美味しい~ うまい!」
黙々と食べだす。
ハンバークにトッピングのチーズ。
私のポークソテー。
きめの細かい肉質、脂の甘さ。
楽しい食事の始まり。
気持ちよくナイフが入る。
隙間にバルサミコソースを。
すると、さらに甘味をひきたてる。
幸せになる~
スイーツも美味しいが、
今日は、もう大満足!
互いの近況の後、円万寺の話をすると、
「お~もうそんな季節だね。明日、行ってみる」と言っていた。
今日は、とても良い日になった。