盛岡食いしん爺日記

<音楽が流れます、音量に注意>

 

 

「盛岡まち歩き」

これも自分の仕事の一部。

中津川の東、中の橋の袂、旧岩手銀行本店、今の「赤レンガ館」。

この辺りは観光客が多い。

地図やスマホを片手に時々立ち止まる人達。

たいてい、この角から北側に歩いて行く。

私は逆へ向かう。

 

 

 

 

 

But Beautiful Tommy Flanagan Trio

 


南大通の方へ。

開業100年をゆうに超える盛岡劇場まで来ると、

観光客らしき姿をあまり見かけない。

向かいに2階建ての「松栄館」という名の建物がある。

もうオープンして1年半。

以前の松栄商事の建物を自らリノベーション。

松栄館と名付けた。

1階には「いなだ珈琲舎」、生花店の「松毬(ちちり)」。

2階に本屋の「書肆みず盛り」が入っている。

勢ぞろいしたのが2023年の2月。

いなだ珈琲舎で美味しい珈琲を飲み、見て回るだけでも楽しい。

 

 

 

ここまで、ゆっくり歩いても10分ほど。

あちこち寄り道してきたので「いなだ珈琲舎」でひと息。

 

 

いなだ珈琲舎は、もう8年ほどの歴史がある。

松栄館ができた時、すぐ近くから移った。

前より広くなり、珈琲の焙煎やお菓子を作る部屋もある。

今や珈琲の名店。

 

 

いつも綺麗な花。

 

 

 

 

片隅には焼き菓子なども置いてある。

 

 

今日もカウンターに陣取り、

マンデリンを淹れるのを見ている。

マスターの無駄のない動き。

したたり落ちるスペシャルな珈琲。

いい香りが漂う。

 

 

 

 

渋味、酸味のバランスがいい。

一つにあいまって雑味のない一杯の珈琲は、喉越しがよく、

するすると入っていく。

少し話をしているうち、気がつけばなくなっている。

お代わりすることも。

 

 

ナッツなどがたくさん入った「ぜいたくフルーツケーキ」。

 

 

いなだ珈琲舎で、これも好きな組み合わせの一つ。

 

 

ほっと一息ついて、

「じゃあ、また来ます。」といつもの挨拶。

今日は2階へ。

 

 

 

 

「書肆(しょし)みず盛り」。

「みずもり」とは、家を建てる時に使う道具のこと。

昔は木で出来た桶の様なもので今は半透明のチューブ。

水を入れて使う。

高さを測り合わせる道具。

色々な本を読むことで、知っていた世界再確認。

一方、知らないことを知るという発見。

今の自分の位置を知るということなのだろう。

ここでは様々な催しがあり、

個展のほか、たぬきケーキを買いに来たこともある。

 

 

今、イラストレーターの「さいとうゆきこ」さんの個展の開催中。

 

 

「絵本のように美しい宿根草の小さな庭づくり」の本の原画展。

 

 

 

 

原画を見て回り、そのほかの作品も見た。

たいていの作品はしっているが、初めて見る本だ。

「けだまの森」。

イラストのほか、自身が文を書いたらしい。

一冊買った。

さいとうさんと、何度か仕事をしている。

もう7,8年のつきあいになるだろうか。

出会いはいなだ珈琲舎だった。

文章まで書くのは珍しい。

ページを開くのが楽しみだ。

 

 

この字は、盛岡の書家・伊藤康子さんによる。

本を入れた袋にも気遣い。

 

 

街のデザインは、暮らしたり、歩いたりして心和むものであって欲しい。

仮にマンションが建ち並んだとしても、

せめて1階に色々な店が入り、街並みが続くと嬉しい。

そんなことを思った今日の散歩。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イラストレーター

さいとうゆきこ