盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
昨年の秋から花巻によく来ている。
今年も、もう3度め。
花巻での仕事の後の楽しみ。
紅い提灯が目を引く「火鍋 姐妹(シスター)。
たいてい5時の開店と同時に入る。
GIPSY KINGS "VOLARE " | Penelope Cruz
<音楽が流れます、音量に注意>
初めて来たのは、2022年3月末。
火鍋好きの方を中心に数人が集まった。
題して「火鍋サミット」。
花巻の繁華街、上町(かみちょう)から路地へ。
すっかり暗くなった住宅街に忽然と現れた紅い提灯の列。
あの時は、一瞬立ちすくんだものだ。
暗がりに浮かぶ提灯を見ていたら紀伊国坂の怪談を思い出した。
中学か高校の英語の教科書だった。
すすり泣く女の人に声をかけるとのっぺらぼう。
走って逃げ、坂の下のそば屋の提灯。
逃げ込んだが、そば売りも目も鼻も口もない。
そんなイメージだけが残っている。
苦手な英語だと、やたら怖かった。
今では、うきうきして戸を開ける。
5月の5時は、まだまだ明るい。
先月は10人ほどで2階に上がった。
あまり写真を撮る間もなかった。
その日「オーナーが2階を見る?」
と言ってくれた。
そうそう、ここだった。
個室の中も案内してくれた。
こんなに部屋があるとは知らなかった。
じっくり飲んで、ゆっくり食べられそうだ。
今日は1階。
火鍋がセットされぐつぐつを待つ。
その間一緒の人たちは紹興酒。
私はノンアルのビール。
それでも近頃は十分に宴会気分。
よく見回すと、色々ならんでいる。
「茉莉花茶」にみんな興味津々。
その日は、白湯(パイタン)と麻辣(マーラー)。
火鍋のセットは、たっぷり野菜、木耳もつく。
豆苗からしゃぶしゃぶ。
火鍋は、さっと煮る。
魚系ではタラもある。
これは海鮮のスープの時にあう。
友達と4人で来た時に食べた。
煮えてくる火鍋を見ていて思った。
自分の中で、オンラインで済む仕事でも、
いそいそと花巻に来ているのかもしれない。
スープには、山椒、クコの実、ナツメなど十数種の
体にいい物が入っている薬膳スープ。
それぞれの効能まで書いてあり、見ているだけで疲れがとれてくる。
さらに、しゃぶしゃぶする目安の時間まで。
オーナーは体にいい物をお客さんに食べて欲しいと言う。
いつもニコニコ。
丁寧に教えてくれる。
ここの名物の一つ、サツマイモの春雨。
つるりとした食感と喉越しを楽しむ。
たっぷり野菜や肉を食べ、仕上げは麺。
刀削(とうしょう)麺から。
きし麺より薄く、優しい食感。
麻辣のちょい辛のスープに入れ、
次は白湯。
どちらのスープも肉と野菜の旨味がたっぷり染み込んでいる。
時々、スープだけ飲む。
あぁ~っと唸ってしまった。
その日は、キノコにするか中華麵にするか迷った。
結局、再び麺にした。
麻辣、白湯どちらもいい。
何とも言えない美味しさ。
そして、どんどんスープが美味しくなる。
その日は食べなかったがスイーツも楽しい。
先月来たときは、10人ほど。
お子さんが二人いて、メロンのシャーベットを食べていた。
食べ終わる頃、店の中のテーブルは賑やかになっていた。
「美味しかった」と会計しながら言った。
その日も「よかったぁ!」とオーナーの笑顔に送られた。
外は暗くなり、紅い提灯が存在感を放つ。
火鍋の後は行く所が決まっている。
花巻の夜は始まったばかり。
「火鍋シスター」
岩手県花巻市仲町8-1
予約は インスタでダイレクトメッセージで。
火鍋シスターのインスタ