盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
ブログを始めて気がついたことがある。
どうやらラーメン、蕎麦と中華料理が好きらしい。
中華料理が好きになったのはなぜだろう?
窓の外、青空を眺めながら考えてみた。
ゆっくり流れる雲を見ていて思い出したのは、
私が30代半ばで逝ってしまった母の酢豚。
長い間、食べていないので味を忘れてしまった。
ただ、何杯もご飯をおかわりしていたことは鮮明に覚えている。
先日、Sさんから「中国料理 jiu(ヂウ)」という店に行こうと誘われた。
二つ返事で了解した。
盛岡の南の隣町は矢巾町、その南が紫波町で、
車で30分もあれば着く。
Bob James - Feel Like Making Love / Night Crawler
向かう車で、Sさんが行く店のことを話す。
「j i u(ジウ)」という中華料理店が、
昨年からインスタで知って気になっていたそうだ。
開店して今年の3月で2周年。
3年目に入った。
シェフの鷲北さんと野崎さんとのコンビで始め、
岩手の食材で中国料理を提供したいと意気込みが凄いそうだ。
生産者を訪ね歩き、地産地消を目指し、
コース料理をメインにしているという。
初めての店に入る前に、詳しく聞くのは滅多にない。
いつも行き当たりばったり。
店に着くとSさんは先頭をきり、ドアを開けた。
中は、明るくシンプルで好みだった。
ますます高まる期待。
席に着くなり、
「千葉さん運転だから、私もノンアルでいきます。」
「Sさん、飲んでも構いませんよ、どうぞどうぞ」
「いゃあ~ 申し訳ないですよ」
結局、二人ともノンアルのスパークリングワインで乾杯。
最近のノンアルの進化は凄い。
気分は上々。
アラカルトでもオーケーだった。
オーダーしてカウンター越しの厨房に立つ二人を見た。
キビキビとして動きに無駄がないようだ。
調理に集中する真剣な眼差し。
「美味しそうですね、いやきっと美味しい」と言うと、
ワインを飲み干し、深く頷く。
彩りサラダ。
野菜が瑞々しい。
ぺろりと完食。
海老のチリソース。
見た目に胃袋を掴まれた。
海老のぷりぷりは、お見事。
チリソースを纏う茄子がいい。
これは美味しい!
活き活きとした海老、茄子にチリソース。
最高のバランス。
ひとり占めしたくなる美味しさ。
きっと向かいのSさんも同じ想いだろう。
黒酢酢豚。
肉汁が溢れる肉と野菜たち。
噛むほどに笑顔になってしまう。
これもあっという間になくなった。
「甚乃米」のシューマイ。
この米は、紫波町で循環型農業を目指している農家さんの育む米。
大切に育てている牛のフンから時間をかけて完熟堆肥を作る。
その完熟堆肥を使用し、育てたお米が甚乃米。
もみ殻や稲わらは牛たちの環境を整えるために使う。
牧草も完熟堆肥を使って育てているそうだ。
綺麗な見た目。
口にする前から、美味しいと分かる。
何もつけずに食べた。
春巻き。
カリッとした皮の中に閉じ込めた餡。
とろりとして美味しい。
甚乃米のチャーハン。
シェフは素晴らしい地元の食材を活かす様に調理している。
丁度いいぱらぱら感。
米の持つ甘味が口の中で広がる。
ひと粒も残さなかった。
会計しながら、
少しシェフたちと話が出来た。
岩手の素晴らしい食材を活かすことにしているそうだ。
その熱意がこもった料理だった。
開店して2年、試行錯誤で研究し、3年目を迎えた。
「岩手地産地消中国料理のレストラン」を目指す「ヂウ」。
自分たちのスタイルをしっかり掲げ、これからも楽しみな店。
インスタには、
「笑顔で食べに来て良かったと言われるように
鷲北、野崎ともに力を合わせて参ります。」と書いてあった。
また行きたくなるジウの味。