盛岡食いしん爺日記
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盛岡の西隣の町雫石。
街を抜け、さらに西へ。
JR田沢湖線の春木場駅の近く。
道路に面した庭の中に小さな建物がある。
この道を通ることがあり、
「なんだろう?」と思ったが止まることはなかった。
2度目に通った時、道端に車を停めた。
暗くなりかけた時で、窓から零れるオレンジ色。
思い切ってドアを開けた。
珈琲の香りに満ちていた。
そして初めて「ゲイシャ」を教わり、味わった。
AURORA COFFEE ROASTERS
(オーロラコーヒーロースターズ)
When You Wish Upon a Star · Eddie Higgins · Scott Hamilton
それから、季節ごとに訪れている。
オーナーはサラリーマンをしながら、
夜と土日に店を開けていた。
小さなテーブルがあり、4人で満員。
スペシャリティ珈琲を教わった。
その後、オーナーはサラリーマンを辞め、珈琲に専念。
訪れるたびに色々と変わっていた。
ここを見つけてから、10年は過ぎたと思う。
珈琲の豆を買いに来たり、
温泉帰りにひと休みしたり、
秋田の方へ出かけた帰りに寄ったりもした。
焙煎機も大きくなり、中もだいぶ変わった。
暖かくなれば、庭のテラスにテーブルが置かれる。
本日のオススメから、
ブラジル産のゲイシャにした。
みうさんの菓子工房とちひろ菓子工房さんのスイーツもあった。
ちひろ菓子工房さんのイチゴのカヌレ。
ホームページに書かれた「店主の想い」。
その土地土地で違うテロワールが織りなす風味特性。
言わば“その土地の味”を表現しているコーヒー。
美味しいコーヒーが生まれる背景には生産者の惜しみない努力や様々なストーリーが間違いなく存在します。
お客様の飲まれる一杯のコーヒーから訪れたはずのないその土地の美しい風景が思い浮かんでくるようなコーヒーを・・・そのような想いで日々コーヒー豆を焙煎しております。
また美味しいコーヒーは私達(コーヒーを愛するもの達)に、沢山の恩恵を与えてくれます。コーヒーを取り巻く色々な事柄に今以上に関心を持っていただけましたら、いちロースターとして幸いです。
店主/焙煎士 新里 研也
酸味や苦味とフルーティーな香り。
上質の紅茶のようでもある。
喉越しがよく、気がつけば無くなっている。
イチゴのカヌレとともに味わった。
今日は会えなかったが、目の色が空色の猫ちゃんがいる。
ふいに訪れてオーナーの家で暮らすようになった「くう」ちゃん。
綺麗な水色。
冬はベランダになかなか出てこないらしい。
家の中で丸くなっているそうだ。
いつも猫たちは何かを想っているように見えてしかたがない。
人間が考える以上の世界があるのかもしれない。
くうちゃんをベランダに誘う、
春の陽射しが待ち遠しい。