盛岡くいしん爺日記
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どうして私は中華料理が好きなんだろう。
この頃、待ち合わせてご飯を食べる時、
中華に誘う。
今宵もある方と「城華」へ。
盛岡城址のすぐそばにある。
開店したのは、2020年6月下旬。
今年の6月で4年になる。
コロナ禍の真っただ中だった。
あの頃、「こんな時に始めて大丈夫なんだろうか」
と思ったものだ。
大変だったと思うが、
美味しさの評判は広がり、
今では中華の人気店の一つ。
In A Sentimental Mood · Scott Hamilton
始めての日、
「案内されたのは個室だったなあ~」
そう、一緒の人に話す。
「ここに来るとほっとします」
と言う。
今日は、ある用事で古い住宅地を何か所か回って来た。
急な坂、狭い道、でも見晴らしはよかった。
暖冬でなければ、車で上るのも大変だ。
違う広い住宅地では、歩く人は杖をついたり、
ゆっくり散歩したり、
お年寄りが目立っていた。
数年あるいは十年後、ここはどうなっているのだろう、
そんなことを思った。
なんだかやるせない帰り道だった。
春巻きを食べ始めたら、
心が軽くなってきた。
味がついてあり、そのまま食べる。
パリパリの後に続くしっとりの餡。
美味しい~
次は、「野菜たっぷり水餃子」の赤。
塩味と火鍋味があり、ちょい辛にした。
ぐつぐつのまま、土鍋で出てきた。
もちもちの皮に包まれた餡。
下にはたくさんの野菜たち。
はまってしまいそうな美味しさだ。
続いて「麻婆あんかけご飯」。
城華では手作りの豆腐を「豆富」と書く。
ご飯を隠すたっぷりの麻婆。
やわらかな豆冨が、旨味のある餡を纏う。
山椒を少しふり食べる。
微笑んでしまう美味しさ。
次は福建チャーハン。
ランチタイムで予約が必要だったが、
ディナータイムでは予約なしで食べられる。
たくさんの具材を細かく切るので手間がかかる。
混雑するランチタイムでは、確かに大変だ。
数種の野菜のほかに竹の子、椎茸、海老やカニまで。
細かく刻まれ、具材の旨味が一つになっていた。
「贅沢なチャーハンだぁ~」
と2人は、頷きあい黙々と食べる。
さっと玉子だけで炒められたシンプルなご飯と混ぜる。
美味しい~
城華のスープも好きだ。
食べ終わり、ひと息。
「甘味、酸味と辛味のバランスがいいんだよね~」
私も頷いて心もまた息を吹き返した。
後味のいい料理で満腹。
「あ~」
「なんですか?」
「白子のフリッターを食べようと思ったのに満腹だ~」
「明日も来たら」と笑われた。
家に帰ってふと思い出した。
母のよく作った酢豚。
あれが、私の中華の始まりなのかもしれない。