盛岡くいしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意してください。>
今年のクリスマス。
さっぱり気分が出ない。
前は、街を歩けばクリスマスソング。
目立ったもみの木やサンタの絵。
四角い箱を抱える人たち。
あれは幻だろうか?
その昔は、皆で飲んで騒いでみたり。
新宿駅の構内でもクリスマスケーキを高く積んでいた。
25日になると「いかがですか~」と声が大きくなる。
やはり幻・・・
それでもケーキを食べようか。
中央公園という広い公園に、
保育園、産直、南部鉄器の工房や飲食棟などが建ち並ぶ。
その中に「Naïf(ナイーフ)」がある。
水木金だけの営業、しかも11時から15時半。
確か以前は西青山町の住宅街にあったと思う。
ここに移転し、もう1年が過ぎたらしい。
We Wish You a Merry Christmas · Enya
小さな空間はシンプルながら素敵だ。
何人か店の中に入っていると、
お客さんは、ちゃんと外で順番を待っている。
受取りに来た人も多い。
焼き菓子も並ぶ。
ショーケースを見て迷う。
それでもスタッフは笑顔だ。
山地酪農さんの牛乳を使ったプリンもある。
取材と私用を合わせ、
3度お邪魔した山地酪農の吉塚さんの牧場。
広い山を芝が覆う。
年中、その芝を食べて牛は暮らす。
緑の草の時期と冬では味が違う。
一年間の一頭あたりの収量が少なくても、牧舎でくらす牛より長生きする。
その牛乳を使ったプリンの名は「山地プリン」。
取材した時を思い出す。
交代で馬にも乗せてもらったり、
新鮮な牛乳をいただいたり、
昼ごはんに蕎麦まで。
帰り、家族で車が見えなくなるまで手を振ってくれていた。
懐かしい~
家に帰って早速食べてみた。
「濃厚チョコテリーヌ」は、
口の中にとろりと広がる上質のチョコレート風味。
いつまでも味わっていたくなる。
「山地プリン」は、
山地酪農牛乳のいいところを引きだしていた。
素材を大切に丁寧に使っているのだろう。
春の牧場の風景が浮かんできた。
「蜂蜜ロール」は、
クリーミーで透明感のあるケーキだ。
包むスポンジとの絶妙なバランス。
なるほど噂のとおり美味しい、大人気なわけだ。
ある人が言っていた。
「開店前から行列だったり、入れたと思ったらほとんどなかったり」
運よく食べられた。
店の人たちの無機質じゃない笑顔にもやられた。
食材を求め、大切に使い丁寧に作る。
そういう人たちなんだろう。
細かな粒も残さず食べた。
盛岡市本宮字荒屋25-8
盛岡市中央公園 BeBA TERRACE まなび棟 Naïf(ナイ―フ)