盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
同級会の幹事会の後、友人を誘った。
大学時代を東京で過ごし、よく一緒に遊んだ。
卒業後、彼も岩手に帰って就職。
その晩のうちに盛岡へ帰るが、行きたいBARがある。
Speak Low · Peggy Lee
<音楽が流れます、音量に注意>
ある路地の一角。
建物の角に灯り。
店の名前もない。
知る人ぞ知る隠れ家「Nightjar(ナイトジャー)」。
階段を下り、地下へ。
上からは、突き当たりの行き止まりにも見える。
右折れるとドアがある。
そこにも名前はない。
一歩足を踏み込むと別世界。
三回目だが辺りを見回してしまう。
失礼な話、花巻の繁華街は夜7時頃には人影が薄くなる。
小さな町に、こんな空間があるとは思いもよらない。
半年ぶりだろうか。
その時も同じ友人と一緒だった。
彼はカウンターに腰かけながら、
「お久し振りです。」と言った。
私も会釈。
「いらっしゃいませ、お久し振りです。」
と小さなカップにスープ。
そうそう、これから大人の夜が始まる。
今宵も私は、スパークリングワインのロゼ。
ここで飲めば、ノンアルを忘れる。
この素敵な空間は、
寛げる様にと、ホテルのラウンジをイメージしたそうだ。
オーナーと話すうち、
たまたま共通の知人の名前が出た。
そこから話が広がった。
友人がとても世話になった方と繋がった。
のけぞる様にして彼は驚いた。
30分ほどゆっくりするつもりが、とんでもない盛り上がり。
クールな彼も熱くなっていた。
気がつけば、1時間半を過ぎていた。
ゆっくり立ち上がった。
階段を上がり外に出ると、現実の世界に戻る感じ。
少し夜風は冷たいが、彼は余韻に浸っていた。
次は、「いつもの」と言ってみたくなる店だ、
などと話しながら彼を送った。
Nightjarとは夜鷹。
前に来た時と同じく、
宮沢賢治の夜鷹の星を思い出しながらの帰り道。
この街に寛げる店ができた。
花巻市「Nightjar(ナイトジャー)」