盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
昨日も今日も夏日。
大気のいたずらに翻弄されている。
西の山並みに陽が隠れれば、
風は冷たく長袖を羽織る。
紫波町でランチの後、
今咲く花を見たいと思い、
東和温泉に併設する「東和ビオガーデン」へ。
到着してまず温泉。
カノン パッファルベル.
<音楽が流れます、音量に注意>
ゆっくり温泉に入って隣のビオガーデンに。
外はまだ暑く、さらに温泉で温まった身体。
ところが緑の中に入ると滲んでいた汗はひいていく。
そよそよと樹々の隙間を抜けてくる風。
折り重なる緑、まるでトトロの世界。
名前も知らない美しい花たち。
葉の真ん中から茎が伸び花が咲く。
盛岡の料亭で見た花だ。
確か突抜忍冬(ツキヌキニンドウと教わった。
マーガレット。
子どもの頃、育った家は丘の中腹。
庭が段になっていて、その斜面に母がマーガレットを植えた。
遠くなった想い出が蘇る。
若葉と青空と春紅葉。
自然の色は素晴らしい。
銀どろの樹の前に立つ頃、風が出てきた。
剥き出しの腕を撫でる風。
肩から下げていた長袖のシャツを着た。
宮沢賢治が好んだらしい樹だ。
風になびくと陽の光に白い葉がきらめくように見える。
いよいよ風に揺れる。
風の又三郎でも通ったのだろうか。
屋根のある水場に咲く花。
花に虫。
近寄ると蜘蛛だろうか。
風は、ひと時、強くなり陽が傾くにつれ静かになった。
ゆっくり花を見た。
寄り道ついでに大迫へ
5時頃に着いた。
もうパンはないだろうと覚悟して「ドン・ボスコ」に。
あれ、奥さんが急ぎ足で出て行った。
ワンちゃんが留守番。
店の中に旦那さんの姿も見えない。
数分後、奥さんが戻ってきた。
近所に出かけてきたと言う。
創業は江戸時代の宝暦で270年の歴史を誇る「伊勢勘商店」。
奥さんが子供の頃は本や文房具などを売っていた。
時代とともに本屋も厳しくなり、
店を絶やすまいと夫婦でパン屋を始め20年。
美味しいと評判になり、日々完売に近い。
残っていた3個のパン。
出来上がった色々なパンが木の台に所狭しと並ぶ。
そして午後にはなくなってしまう。
「パンのチラシ」
店を出ようとすると、昔の懐かしいスキーの板と靴。
こんなスキーを履いたことがある。
中学生の時、岩手の県北の町に転校した。
冬の深い雪に驚いた。
1学年5クラスあり、体育の授業でスキー。
生徒用の板が常備されていた。
初めてジャンプ用の幅広く長い板も見た。
県南から転校してきた私は、一番下手だった。
ワンちゃんにも挨拶。
明日の朝のドンボスコのパンが楽しみだ。
東和ビオガーデン
〒028-0115 岩手県花巻市東和町安俵6区
パン窯 ドン・ボスコ
〒028-3203 岩手県花巻市大迫町大迫第3地割208