盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
BLUE LAGOON · 高中正義
ゆっくり眠った。
ぼお~としていると時間は早く流れる。
遅い昼食の後もゴロゴロ。
今日は特に予定もないし、オフにしよう。
散歩もしたりしてゆったり。
午後4時頃、「ありね温泉」へ。
向かう途中に菜の花。
4月になって百花繚乱。
山の麓で桜を見つけた。
今年は諦めていた花見。
ようやく季節に追いついた気がする。
見事な花ぶり。
もう昔の話だが大学受験の合否の電報。
「サクラチル」を見て「やっぱり・・・」
今では誰にでも語れる笑い話。
ありね温泉の湯に浸かっていると、
隅にいたお爺さんが隣の人に話し出した。
「今朝はぬるかったんだよ」
「なに、2回めかい」
「忘れ物して取りに来たついでにさ、せっかく来たんだし」
笑い声が高い天井に響く。
何気ないやりとりに微笑む。
風呂から上がり、
ロビーでメールをチェク。
「夕飯どうかな?」
花巻から友達が盛岡に来ていた。
電車で帰るそうで駅前の「金宝堂」で待ち合せ。
着くと店の前に幟。
「おかげさまで創業100周年」。
金宝堂は、盛岡駅に向かう通りに面しているが、地下にある。
階段を下りていると、背中に声がかかった。
「久し振り!」
「100周年記念メニュー」に目が止まる。
友人は悩みつつも「ナポリタンとカツカレー」
私は「ハンバーグととんてき盛り合わせセット」
どちらもライス、スープ、ドリンクつき。
近況を聞いているうちにスープが来た。
コンソメは味わい深いと頷き合う。
友達がご飯少なめで頼んだナポリタンとカツカレー。
店の方に写真の承諾をいただいてカメラを構える。
ファインダーから見えるサクサクのころもに包まれた豚肉。
そこに日本人が大好きなカレー。
美味しそう~
私のハンバーグととんてきの盛り合わせ。
これは嬉しい。
2種の味を楽しめる。
ご飯がすすむ~
肉の旨味がたっぷりのハンバーク。
金宝堂と言えば、とんてき。
スパイスの香りに包まれ、カレー風味のソースがいい。
たっぷりの玉ねぎの食感、またまたご飯がすすむ。
奥にはゆっくり会食できそうな空間も。
店の方に話を聞いた。
大正12年の創業で、初めはお菓子屋だった。
時代の流れと共に喫茶のスペースが設けられた。
昭和になって洋食屋となった。
初めの頃の写真には豆銀糖、家福餅、くるみ羊羹と大きな看板。
多くの人が押し寄せていた。
大正、昭和、平成、令和と時代は流れ、
盛岡の駅前も変わってきた。
その中で形は変わりながらも100年。
盛岡には一世紀を超える店がけっこう残っているのかもしれない。
調べてみるのも面白いかもしれない。
ゆっくり珈琲を飲んで金宝堂を後にした。
日中は風もやわらかいが、夜風は、まだまだ冷たい。
「じゃ、また」と駅に向かう友に手を振り、解散。
ゆっくりとした一日になった。