盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
今日は早めのランチ。
盛岡の桜山と呼ばれる一角にある「モンタン」へ。
Slow Jam · Euge Groove
ドアを押すと「いらっしゃいませ!2階へどうぞ」
螺旋階段を上がる。
上りきると「どうぞこちらへ」と案内される。
一番奥のテーブルだった。
池の向こうに岩手県庁。
ア・ラ・モンタンのLにした。
11時半を過ぎたばかりだが、
半分近く席は埋まっていた。
しばらくしてLがテーブルにのる。
今年は初めて、いや2度目かな?
まあどっちでもいい、食べよう!
トマトソース、ベーコンとチーズの香りが入り混じる。
これこれ「ア・ラ・モンタン」。
今や盛岡のソウルフード。
向かいの人は、食べ終わりホットコーヒーを飲んでいた。
傍らにマップや小さなガイドブック。
きっと旅の人。
「どうでした?」
と店の人みたいに聞いてみたくなる。
熱々のスープをふうふう。
何度も続けてすくう。
独特の太い麺。
ツルツルして口あたり、喉ごしもいい。
元祖スパゲッティ ア・ラ・モンタンは、ここだけの味。
美味しい~
麺によくスープが絡む。
トマト、玉葱とベーコンのトリオが奏でるハーモニー。
うん、今日もいい感じ。
緩む頬。
紅のスープは、濃厚でありながら、後味がいい。
底に残っているスパゲッティを探しながら、
しばらくスプーンを離さない。
もう一杯、また一杯と飲みたくなる味。
スプーンを置くと、
「コーヒーがつきますが?」
アイスとホットから選択できる。
サラリーマン時代、月に1度はア・ラ・モンタン。
それもLLだった。
真夏でもちょい辛のスパゲッティにホットコーヒー。
仲間達と額に汗を滲ませ、よく食べたものだ。
1階に下りて会計。
奥から二代目が微笑んで挨拶。
こちらも頭を下げた。
まだ12時ちょっと前。
陽気に誘われ桜山散歩。
あの頃と変わらない昭和が色濃く漂う通称「桜山」。
桜山神社と岩手県庁などの官庁街に挟まれた一角。
中心の路にある鳥居に、ピタリと寄り添うように店が建っている。
数本の路地もあり、老舗もあり、新しい店もある。
鮨詰めになっている店は、
バリエーションも豊かで、それぞれ個性的だ。
県庁だけで昔は5千人を数えたそうだ。
国の合同庁舎、県警、市役所などが建ち並ぶ。
中学生の時、父に連れられて桜山に初めて来た。
今でいう、まち中華の白乾児(バイカル)だった。
今も美味しい餃子で知られている。
昼時で、ネクタイ族が新聞や週刊誌をテーブルに置き、
ガツガツ食べては出て行く迫力に圧倒されたものだ。
昨年食べに行った時、
カウンターに並ぶ客は男性も女性もひとり客が多かった。
端っこに若いカップルもいた。
カタカタと鳴る鍋の音が心地よかった。
盛岡城址の濠の名残りの池に囲まれた一帯。
端に鐘楼もある。
ある人が「盛岡の文化遺産だ」と話していた。
12時を過ぎると県庁などの建物から、
人が列をなして出てくる。
桜山の方にも続々。
1時が迫ると逆に吸い込まれて行く。
いつだったかハチやアリの巣のようだと思ったものだ。
この街にはたくさんの思い出がある。
モンタン
〒020-0023 岩手県盛岡市内丸6−2